HYPERLINK関数の活用法とリンク挿入との違い

HYPERLINK関数の活用法とリンク挿入との違い


Excelでは、セルにリンク(ハイパーリンク)を設定して、Webページやファイル、他のシートへ移動することができますが、このリンクは、手動で設定するだけでなく、「HYPERLINK関数」を使って動的に作成することも可能です。
この記事では、HYPERLINK関数の使い方、直接リンクを設定する方法との違い、具体的な活用例を初心者の方にも分かりやすく丁寧に解説します。

HYPERLINK関数とは?

HYPERLINK関数は、指定したURLやファイルパスをクリック可能なリンクとしてセルに表示するExcelの関数です。
リンクとして表示されるテキスト(名前)も自由に設定できるので、表の見た目も整えやすくなります。

基本の書式

=HYPERLINK(link_location, [friendly_name])

この関数は、2つの引数を取ります。
link_locationは移動先のURLやパス、friendly_nameはリンクとして表示するテキストです。
friendly_nameを省略した場合は、URLやパス自体がそのまま表示されます。

セルに直接リンクを挿入する方法との違い

項目 HYPERLINK関数 手動リンク設定
リンクの柔軟性 関数やセル参照で動的に生成可能 固定リンクのみ(変更には手作業が必要)
表示名の自動変更 日付・数値などと連携可能 表示名は静的(手動で編集)
一括処理 複数セルにコピーして一気に生成 1セルずつ設定が必要
関数との組み合わせ IF関数やTEXT関数と連携可能 不可

活用例 – 日付によってリンク先を自動生成する

以下のように、HYPERLINK関数とTEXT関数を組み合わせれば、今日の日付に応じたリンクを自動で作成できます。

=HYPERLINK("https://example.com/report_" & TEXT(TODAY(),"yyyymmdd") & ".pdf", "今日のレポート")

この式では、たとえば2025年4月2日の場合、リンク先は以下のように変換されます。
https://example.com/report_20250402.pdf
表示されるテキストは「今日のレポート」となり、クリックすると自動的にその日付のレポートにアクセスできます。

その他の使用例

  • 社内ファイルにリンク
    =HYPERLINK("C:\共有\月報.xlsx", "月報ファイルを開く")

    ローカルやネットワーク上のファイルへのリンクを作成できます。

  • 別のシートやセルにジャンプ
    =HYPERLINK("#Sheet2!A1", "Sheet2の先頭へ")

    同じブック内のセルにジャンプすることもできます。

  • 条件付きリンク
    =IF(A1="提出済", HYPERLINK("https://server/confirm", "確認ページ"), "未提出")

    条件によってリンクを表示したり、表示しないように制御可能です。

まとめ

HYPERLINK関数を使えば、手動リンクでは実現できない動的で効率的なリンク管理が可能になります。
特に日付、ファイル名、シート名などに応じてリンクを柔軟に生成したい場合にとても便利です。
Excelを単なる表計算ソフトとして使うだけでなく、情報のハブとして活用するための重要なテクニックの一つです。

対応バージョン

HYPERLINK関数は、すべてのExcelバージョンで使用可能です。
Excel 2007〜最新のExcel 365まで対応しており、安心して使用できます。