FIND関数 – 文字列内で指定した文字列の開始位置を検索する関数
1. 使い方と活用例
FIND関数は、ある文字列の中から、指定した文字列が最初に現れる「位置(文字単位)」を返す関数です。
検索は大文字・小文字を区別して行われ、部分文字列が含まれる最初の位置を数値で返します。
文字列操作や部分抽出の処理によく使われます。
2. 基本の書式
=FIND(find_text, within_text, [start_num])
3. 引数の説明
- find_text – 検索したい文字列を指定します。
- within_text – 検索対象となる文字列全体を指定します。
- start_num(省略可能)– 検索を開始する位置(文字単位)を指定します。省略時は1になります。
4. 使用シーン
- 文字列から特定の記号や語句の位置を取得したい場合
- メールアドレスやURLなどの文字列から特定の部分を抽出したいとき
- 文字列処理でLEFT、RIGHT、MID関数と組み合わせて使う場合
5. 応用のポイント
FIND関数は、大文字・小文字を区別するため、「a」と「A」は別の文字として扱われます。
大文字・小文字を区別せずに検索したい場合は、SEARCH関数を使用してください。
検索対象の文字列内にfind_textが存在しない場合、エラー(#VALUE!)が返されるため、IFERROR関数などと組み合わせると実用性が高まります。
6. 具体例とその解説
=FIND("a", "alphabet")
この式では、「alphabet」の中で最初に「a」が現れる位置を返します。結果は「1」です。
=FIND("A", "alphabet")
この式では、大文字の「A」を検索していますが、「alphabet」には小文字の「a」しか含まれていないため、エラー(#VALUE!)になります。
=FIND("@", "info@example.com")
この式では、「@」の位置を検索して、「5」を返します。メールアドレス処理などで便利です。
7. 関連関数の紹介
- SEARCH関数 – FIND関数と似ているが、大文字・小文字を区別しない関数
- FINDB関数 – FIND関数のバイト版。全角は2バイトとして計算される
- LEFT関数 – 文字列の先頭から指定文字数を取り出す関数
- MID関数 – 指定位置から任意の文字数を抜き出す関数
- IFERROR関数 – エラーが出た場合に代替値を返す関数。FINDとよく組み合わせて使用
8. まとめ
FIND関数は、文字列内の特定の語句や文字の位置を取得するための基本的な関数です。
文字列の処理において非常によく使われる関数で、他の関数と組み合わせることで柔軟なデータ操作が可能になります。
エラー処理や大文字・小文字の違いに注意しながら使うと効果的です。
9. 対応バージョン
FIND関数は、Excelのすべてのバージョンで使用可能です。
古いバージョンから現在の最新バージョンまで互換性があります。