YEAR関数 – 日付から「年」だけを取り出す関数
1. 使い方と活用例
YEAR関数は、指定した日付から「年(西暦)」の数値だけを抽出するための関数です。
たとえば「2025/03/31」という日付が入力されたセルから「2025」という年の情報だけを取得したいときに便利です。
日付データを元に年ごとの集計や分類を行いたい場合に多用されます。
2. 基本の書式
=YEAR(シリアル値)
※「シリアル値」とは、Excelが内部的に日付として扱っている数値または日付形式のセルを指します。
3. 引数の説明
シリアル値(必須):年を抽出したい対象の日付を指定します。
これは、日付形式のセル参照(例:A1)や、DATE
関数などを用いた日付、もしくはダブルクォーテーションで囲った日付文字列でも可能です。
4. 使用シーン
– 売上データや予約記録などを「年」単位で集計したいとき
– 誕生日から年齢を計算するための基準年を抽出したいとき
– 日付データの年ごとのフィルタリングや条件分岐に使いたいとき
5. 応用のポイント
YEAR関数は、MONTH
関数やDAY
関数と組み合わせることで、日付データをより細かく分解できます。
また、TEXT
関数を使えば、「2025年」のような文字列として整形することも可能です。
日付が文字列として正しく解釈されない場合は、DATE
関数を使って明示的に日付を作成するのがおすすめです。
6. 具体例とその解説
=YEAR("2025/03/31")
→ 結果は 2025 になります。
=YEAR(DATE(2010,7,15))
→ 結果は 2010。DATE
関数と組み合わせると、より安全に年を取得できます。
=YEAR(A1)
→ セルA1に日付が入力されていれば、その年が取得されます。
A1が「2022/11/01」であれば、結果は2022になります。
7. 関連関数の紹介
- MONTH関数 – 日付から「月」を取り出す
- DAY関数 – 日付から「日」を取り出す
- DATE関数 – 年・月・日から日付を作成する
- TEXT関数 – 日付や数値を指定フォーマットで文字列に変換
- NOW関数 – 現在の日付と時刻を取得する
- TODAY関数 – 現在の日付(時刻なし)を取得する
8. まとめ
YEAR関数は、日付データから年を抽出する基本かつ頻出の関数です。
日付を扱うあらゆるシーンで活用できるため、他の日付関数と併用することで、より柔軟なデータ処理が可能になります。
9. 対応バージョン
YEAR関数は、Excelのほぼすべてのバージョン(Excel 2007以降、Excel for Microsoft 365、Excel Onlineなど)で利用可能です。