TIME関数 – 指定した時刻(時間・分・秒)を時刻形式で返す関数
1. 使い方と活用例
TIME関数は、指定した「時・分・秒」をもとに、Excelで扱える時刻データ(シリアル値)を返す関数です。
数値で入力された時間情報を、時刻として統一的に処理・表示したいときに便利です。
シフト管理、経過時間の計算、時刻フォーマットの整形などで活用されます。
2. 基本の書式
=TIME(hour, minute, second)
3. 引数の説明
- hour – 時間(0〜23の整数)を指定します。24以上や負の数も入力可能で、その分繰り上げ・繰り下げされます。
- minute – 分(0〜59の整数)を指定します。60以上や負の数も処理されます。
- second – 秒(0〜59の整数)を指定します。60以上や負の数も自動的に換算されます。
4. 使用シーン
- 「時」「分」「秒」を別セルで管理しているデータを時刻に変換する
- 時間計算の基準となる時刻を数値で生成したいとき
- 開始時刻と終了時刻の差を計算したいときに基準となる時刻を作成
5. 応用のポイント
引数に60以上の数値や負の値を指定しても、TIME関数はそれを自動的に補正します。
たとえば=TIME(1, 75, 0)
は「2:15:00」として処理されます。
また、TIME関数はシリアル値(1日=1.0)を返すため、他の計算式と組み合わせて時間の加減算が可能です。
6. 具体例とその解説
=TIME(14, 30, 0)
この式は「14時30分0秒(14:30:00)」を返します。
セルの書式設定が「時刻」であればそのまま表示され、計算にも使用できます。
=TIME(2, 120, 90)
この例では、分と秒に60を超える値が含まれていますが、Excelはそれを「4:01:30」と自動的に補正して返します。
7. 関連関数の紹介
- NOW関数 – 現在の日付と時刻を返す関数
- TIMEVALUE関数 – 時刻を表す文字列を時刻のシリアル値に変換する関数
- HOUR関数 – 時刻から「時」だけを取り出す関数
- MINUTE関数 – 時刻から「分」だけを取り出す関数
- SECOND関数 – 時刻から「秒」だけを取り出す関数
8. まとめ
TIME関数は、「時・分・秒」の数値データを正規の時刻に変換する基本関数です。
時間計算やスケジュール処理において欠かせない存在であり、他の日時関数と組み合わせることで高い柔軟性を発揮します。
9. 対応バージョン
TIME関数はすべてのバージョンのExcelで使用可能です。
Excel 2003以前でも互換性があり、基本的な時刻処理に広く活用できます。