TANH関数 – 指定した数値の双曲線正接(ハイパボリックタンジェント)を求める関数
1. 使い方と活用例
TANH関数は、指定された実数に対して双曲線正接(tanh)を計算する関数です。
機械学習、物理学、工学、信号処理など、さまざまな分野で使われる数理関数のひとつです。
2. 基本の書式
=TANH(数値)
3. 引数の説明
- 数値 – 双曲線正接を求めたい任意の実数を指定します。
4. 使用シーン
- ニューラルネットワークの活性化関数として利用(tanh関数)
- 物理学における波動や熱伝導方程式などの解析
- 信号処理や微分方程式の解法
5. 応用のポイント
TANH関数は、以下の数式で定義されます:
tanh(x) = sinh(x) / cosh(x) = (ex − e−x) / (ex + e−x)
この関数は −1 〜 +1 の範囲で滑らかに変化し、x が大きくなると +1 に、負の大きな値では −1 に漸近します。
6. 具体例とその解説
=TANH(1)
この式では、1の双曲線正接を求めます。
結果はおよそ 0.761594 になります。
=TANH(-2)
この式では、−2のtanh値を求めます。
結果はおよそ −0.964028 となり、負方向に近づくほど−1に近づきます。
7. 関連関数の紹介
- SINH関数 – 双曲線正弦(sinh)を求める関数
- COSH関数 – 双曲線余弦(cosh)を求める関数
- ASINH関数 – 双曲線正弦の逆関数(arsinh)を求める関数
- EXP関数 – 自然対数の底 e のべき乗を返す関数
8. まとめ
TANH関数は、数理モデルやAI開発などで頻出する、双曲線関数の一つです。
−1から1までの範囲に滑らかに収束する性質から、活性化関数や正規化処理などに広く用いられています。
9. 対応バージョン
TANH関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。