SWITCH関数 – 論理

SWITCH関数 – 式の値に応じて複数の結果から選択する関数


1. 使い方と活用例

SWITCH関数は、指定した式の値に応じて、それに一致する結果を返す関数です。
複数のIF関数を入れ子で使う場合よりも、シンプルで読みやすい条件分岐を実現できます。
主に、「特定の値に対して異なるラベルや処理結果を割り当てたい」ときに利用されます。

2. 基本の書式

=SWITCH(expression, value1, result1, [value2, result2], ..., [default])

3. 引数の説明

  • expression – 評価する対象の値や式を指定します。
  • value1, result1 – expressionがvalue1に一致した場合に返す結果を指定します。
  • [value2, result2], … – (省略可能)追加の値と結果のペアを複数指定できます。
  • [default] – (省略可能)いずれの値にも一致しない場合に返すデフォルトの結果を指定します。

4. 使用シーン

  • 得点に応じて「優」「良」「可」などの成績評価を分ける
  • 曜日に応じた処理内容やメッセージの切り替え
  • カテゴリ名から分類コードを割り当てる

5. 応用のポイント

SWITCH関数は、複数の条件に対応する値を簡潔に記述できます。
IF関数やIFS関数と異なり、等価比較のみが対象となります(範囲や大小比較には使えません)。
最後にデフォルト値を指定することで、どの条件にも一致しない場合の出力を安全に制御できます。

6. 具体例とその解説

=SWITCH(B2, "A", "優", "B", "良", "C", "可", "評価なし")

この式は、セルB2の値に応じて成績を判定します。
“B2″が”A”なら”優”、”B”なら”良”、”C”なら”可”、それ以外の場合は”評価なし”が返されます。
IF関数を複数入れ子にするより、はるかに読みやすく管理しやすい構文です。

7. 関連関数の紹介

  • IFS関数 – 複数の条件を順に評価して一致した結果を返す関数
  • IF関数 – 単一の条件によって結果を分岐させる基本関数
  • CHOOSE関数 – 指定された番号に基づいて値を返す関数(SWITCHと似た用途)
  • VLOOKUP関数 – 条件に基づいて値を検索・取得する関数(代替的に使える)

8. まとめ

SWITCH関数は、特定の値に応じて異なる結果を返す場面でとても便利な関数です。
シンプルな構文で多岐にわたる条件を処理でき、IFやIFSよりも直感的で可読性が高いのが特徴です。
値の比較に特化した条件分岐をスムーズに実装できます。

9. 対応バージョン

SWITCH関数はExcel 2016以降およびExcel 365で使用可能です。
Excel 2013以前では使用できないため、その場合はIFまたはCHOOSE関数などで代替してください。