SUMSQ関数 – 数値の平方(2乗)の合計を求める関数
1. 使い方と活用例
SUMSQ関数は、指定した数値やセル範囲の各値を2乗(平方)し、それらの合計を返す関数です。
統計的な計算やユークリッド距離、分散計算の一部として使われることが多く、数値のばらつきや合計エネルギーの評価にも利用されます。
2. 基本の書式
=SUMSQ(数値1, [数値2], ...)
3. 引数の説明
- 数値1, 数値2, … – 平方して合計したい数値やセル範囲を指定します。個別の数値や複数の範囲、またはその組み合わせも可能です。
4. 使用シーン
- ユークリッド距離やベクトルの長さの計算
- データの偏差平方和を求めたいとき
- 単純に2乗値の合計を求めたいとき
5. 応用のポイント
SUMSQ関数は、範囲内の数値だけを対象とし、空白や文字列、論理値などは無視されます。
直接指定の数値だけでなく、セル範囲全体の平方和もまとめて処理できるため、集計処理の簡素化に役立ちます。
また、SQRT関数と組み合わせることでユークリッド距離(2乗の平方根)も簡単に求められます。
6. 具体例とその解説
=SUMSQ(2, 3, 4)
それぞれの数値を2乗して合計します。
2² + 3² + 4² = 4 + 9 + 16 = 29
=SUMSQ(A1:A3)
A1:A3 に 1、2、3 が入力されている場合、
1² + 2² + 3² = 1 + 4 + 9 = 14 が返されます。
7. 関連関数の紹介
- SUM関数 – 単純な合計を求める関数
- POWER関数 – 指定した数値の累乗を求める関数
- PRODUCT関数 – 指定された数値の積を求める関数
- SQRT関数 – 数値の平方根(ルート)を求める関数
- SUMX2PY2関数 – 2つの配列の平方和の合計を求める関数
8. まとめ
SUMSQ関数は、統計処理や数値演算においてよく使われる、シンプルかつ強力な関数です。
配列内の数値のばらつきや長さ、2乗和を手早く求めることができ、数値分析や理系計算に適しています。
9. 対応バージョン
SUMSQ関数は、Excelのすべてのバージョン(Excel 2007以降)で使用可能です。