SUMIF関数 – 条件を満たすセルの合計を求める関数
1. 使い方と活用例
SUMIF関数は、指定した条件を満たすセルの値だけを合計する関数です。
たとえば「商品Aだけの売上合計」や「80点以上の得点合計」など、条件付きの集計処理に使われます。
2. 基本の書式
=SUMIF(range, criteria, [sum_range])
3. 引数の説明
- range – 条件の判定対象となるセル範囲を指定します。
- criteria – 合計対象とする条件を文字列や数値で指定します(例:”>=80″、”商品A”など)。
- [sum_range] – (省略可能)合計する対象の範囲を指定します。省略すると
range
がそのまま合計対象になります。
4. 使用シーン
- 特定の商品やカテゴリごとの売上集計
- 点数が基準以上の学生の得点合計
- 日付や地域ごとの条件付き合計
5. 応用のポイント
criteria
には「”>100″」「”<=200″」「”<>東京”」など、比較演算子を含む文字列を指定できます。
文字列での一致も可能で、ワイルドカード「*」(任意の文字列)や「?」(任意の1文字)を使ったあいまい条件も設定できます。
sum_range
を省略した場合、range
自体が合計対象となります。
6. 具体例とその解説
=SUMIF(A2:A10, "商品A", B2:B10)
この式では、範囲A2:A10の中で「商品A」と一致するセルを探し、同じ行にあるB列の値を合計します。
たとえばA列に商品名、B列に売上金額が入力されている場合、商品Aの売上合計を求めることができます。
=SUMIF(B2:B10, ">=80")
この式では、B2:B10の中で80以上の値を持つセルだけを合計します。
sum_range
を省略しているため、条件に合うセルそのものが合計されます。
7. 関連関数の紹介
- SUMIFS関数 – 複数条件を指定して合計を求める関数
- COUNTIF関数 – 条件を満たすセルの個数を数える関数
- AVERAGEIF関数 – 条件を満たすセルの平均を求める関数
- FILTER関数 – 条件に一致するデータを抽出する関数(動的配列対応)
8. まとめ
SUMIF関数は、1つの条件で特定の範囲の合計を求めるのに最適な関数です。
集計作業を効率化でき、販売管理や試験結果の分析など、さまざまな場面で活用されています。
複数の条件が必要な場合は、SUMIFS関数を使用するとさらに柔軟な集計が可能です。
9. 対応バージョン
SUMIF関数はすべてのExcelバージョンで使用可能です。
Excel 2007以降では、より高度な集計が可能なSUMIFS関数も併用できます。