SUBTOTAL関数 – 集計方法を選べる小計・集計関数
1. 使い方と活用例
SUBTOTAL関数は、リストや表形式のデータに対して合計、平均、最大値などの集計を行う関数です。
集計方法を指定することで、柔軟なデータ集計が可能となります。
また、フィルター機能と連携することで、表示されているデータだけを対象に集計することもできます。
2. 基本の書式
=SUBTOTAL(集計方法, 範囲1, [範囲2], ...)
3. 引数の説明
- 集計方法 – どの集計方法を使うかを表す数値を指定します(例:1=AVERAGE、9=SUM、など)。
- 範囲1 – 集計対象となる最初のセル範囲を指定します。
- [範囲2], … – 必要に応じて追加の範囲を指定できます(省略可能)。
4. 使用シーン
- 売上データの合計や平均を算出する場合
- フィルターで絞り込んだデータの合計を求めたい場合
- 複数の列や行に対して小計を挿入したい場合
5. 応用のポイント
集計方法の引数に指定する数値には、フィルターで非表示の行を無視する「100番台」のコードと、無視しない「1〜11」のコードがあります。
たとえば「109」はSUM(合計)で非表示行を除外する形式です。
テーブルやフィルターを使った集計においては、この使い分けが非常に重要です。
6. 具体例とその解説
=SUBTOTAL(9, A2:A10)
この式では、A2からA10までの範囲の合計値(SUM)を求めます。
「9」は合計を意味し、フィルターで非表示になった行も含めて集計します。
フィルター後の表示行だけを集計したい場合は、次のように「109」を使います。
=SUBTOTAL(109, A2:A10)
この場合、非表示の行は集計から除外されます。
7. 関連関数の紹介
- AGGREGATE関数 – 非表示セル、エラー値、その他条件を柔軟に除外できる拡張集計関数
- SUM関数 – 指定した範囲の合計を求める基本関数
- AVERAGE関数 – 平均値を求める関数
- MAX関数 – 最大値を求める関数
- MIN関数 – 最小値を求める関数
8. まとめ
SUBTOTAL関数は、フィルターとの連携や集計方法の切り替えが可能な非常に柔軟な関数です。
特にデータベース形式の表や日々更新されるリストの管理において、その真価を発揮します。
集計方法の番号を正しく理解し、用途に応じて使い分けることが重要です。
9. 対応バージョン
SUBTOTAL関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。