SEC関数 – 指定した角度(ラジアン)の正割(secant)を求める関数
1. 使い方と活用例
SEC関数は、指定した角度(ラジアン)における正割(sec)を求める三角関数です。
正割は余弦(cos)の逆数であり、周期運動、信号処理、幾何学的計算などで使われます。
2. 基本の書式
=SEC(数値)
3. 引数の説明
- 数値 – 正割を求めたい角度をラジアン単位で指定します。
度数で指定する場合は、RADIANS
関数を使って変換してください。
4. 使用シーン
- 周期関数の解析やグラフ描画
- 物理・工学における三角関数の応用
- cos(θ) が小さい角度付近での挙動の検証
5. 応用のポイント
SEC関数は、次の式で定義されます:
SEC(x) = 1 / COS(x)
cos(x) が 0 に近い値になると、sec(x) の値は無限大に近づきます。
Excelで度数を使いたい場合は、次のように変換します:
=SEC(RADIANS(60))
6. 具体例とその解説
=SEC(PI()/3)
π/3ラジアン(60度)における正割は、1 / cos(60°) = 1 / 0.5 = 2。
=SEC(RADIANS(45))
45度をラジアンに変換して正割を求めた例。cos(45°) ≒ 0.7071 なので、結果は 約1.4142。
=SEC(A1*PI()/180)
A1セルに度数(例:30度)があるとき、その値をラジアンに変換して正割を求めます。
7. 関連関数の紹介
- COS関数 – 指定角度の余弦(cos)を求める関数
- COSH関数 – 双曲線余弦(cosh)を求める関数
- RADIANS関数 – 度数をラジアンに変換する関数
- PI関数 – 円周率 π を返す関数
- COT関数 – 指定角度の余接(cot)を求める関数
8. まとめ
SEC関数は、cos関数の逆数である正割(sec)を計算する関数で、Excelで高度な三角関数の計算が必要な場合に活用されます。
角度の単位にはラジアンを使うため、度数で入力する場合は RADIANS
関数との併用が重要です。
9. 対応バージョン
SEC関数は、Excel 2013以降のバージョンで使用可能です。
それ以前のバージョンでは利用できません。