ROW関数 – セルまたは範囲の行番号を取得する関数
1. 使い方と活用例
ROW関数は、指定したセルまたはセル範囲の行番号を返すシンプルな関数です。
セルの位置を動的に参照したり、数式の中で連番を生成する際などに便利です。
引数を省略すれば、関数が入力されたセル自体の行番号を返します。
2. 基本の書式
=ROW([参照])
3. 引数の説明
- 参照(省略可)– 行番号を取得したいセルまたはセル範囲を指定します。省略すると、ROW関数が入力されたセルの行番号が返されます。
4. 使用シーン
- 連番を自動的に生成したいとき(例:=ROW()-1)
- 特定の行番号に基づいて条件付き処理を行いたいとき
- 他の関数と組み合わせて、動的な行指定やデータ操作を行いたいとき
5. 応用のポイント
ROW関数は、範囲を指定した場合に配列形式で複数の行番号を返すことがあります(動的配列が有効な場合)。
たとえば、=ROW(A1:A3) は {1;2;3} を返します。
連番を作る目的で、SEQUENCE関数やINT、MOD関数と組み合わせて使うことも多いです。
6. 具体例とその解説
=ROW()
この式は、関数が入力されたセルの行番号を返します。たとえばセルB5に入力されていれば、結果は「5」となります。
=ROW(A10)
この式は、セルA10の行番号「10」を返します。
参照先のセル位置に依存します。
=ROW(A2:A4)
この式は、範囲A2:A4のそれぞれの行番号を縦の配列({2;3;4})として返します(動的配列対応環境のみ)。
7. 関連関数の紹介
- ROWS関数 – 範囲内に含まれる行の数を返す関数
- COLUMN関数 – セルの列番号を返す関数
- SEQUENCE関数 – 連続した数値の配列を生成する関数
- INDEX関数 – 行番号や列番号を基にセルの値を取得する関数
- OFFSET関数 – 行列のずれに基づいてセルを参照する関数
8. まとめ
ROW関数は、セルや範囲の行番号を取得するための基本的な関数です。
シンプルながら、他の関数と組み合わせることで動的な処理や自動連番生成など、さまざまな用途に活用できます。
行番号の制御や条件付きの処理を行う際の土台として非常に便利です。
9. 対応バージョン
ROW関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365やExcel Onlineでも利用できます。