RIGHTB関数 – 文字列の末尾から指定したバイト数分の文字を取得する関数
1. 使い方と活用例
RIGHTB関数は、指定した文字列の末尾からバイト数単位で文字を抽出する関数です。
日本語(全角)と英数字(半角)が混在する文字列において、バイト長に基づいた正確な抽出を行いたい場合に活用されます。
全角文字は2バイト、半角文字は1バイトとしてカウントされます。
2. 基本の書式
=RIGHTB(文字列, バイト数)
3. 引数の説明
- 文字列 – 抽出対象となる元の文字列を指定します。
- バイト数 – 文字列の末尾から抽出したいバイト数を指定します。
4. 使用シーン
- 固定長データの後方部分から、特定のバイト数分を抽出したいとき
- システム連携用データで、バイト数を意識した加工が必要な場合
- 全角・半角の混在する文字列で、正確に末尾を切り出したい場合
5. 応用のポイント
RIGHT関数との違いは「バイト数で処理するか、文字数で処理するか」です。
・RIGHT関数:文字数単位で抽出(1文字=1)
・RIGHTB関数:バイト単位で抽出(全角=2バイト、半角=1バイト)
RIGHTBは、日本語版ExcelなどDBCS(ダブルバイト文字セット)対応環境でのみ正しく動作します。
6. 具体例とその解説
=RIGHTB("ABCあいう", 4)
この文字列は、
「A」「B」「C」=各1バイト、
「あ」「い」「う」=各2バイトの合計9バイト。
末尾から4バイトを取り出すと、「い」「う」の計4バイトが抽出され、「いう」と表示されます。
=RIGHTB("1234567890", 5)
この文字列はすべて半角なので、各1バイト。
末尾から5バイト=「67890」が抽出されます。
7. 関連関数の紹介
- RIGHT関数 – 末尾から指定した文字数分の文字列を取得する関数
- LEFTB関数 – 先頭から指定したバイト数分の文字列を取得する関数
- MIDB関数 – 指定したバイト位置とバイト数に基づいて文字列を抽出する関数
- LENB関数 – 文字列のバイト数を返す関数
- REPLACEB関数 – 指定したバイト位置で文字列の一部を置き換える関数
8. まとめ
RIGHTB関数は、文字列の末尾から「バイト数」で文字を抽出する関数で、全角・半角混在文字列の処理に特に有効です。
文字単位のRIGHT関数との違いを理解し、データ形式や文字セットに応じて適切に使い分けることが重要です。
9. 対応バージョン
RIGHTB関数は、Excel 2007以降の日本語版Excelなど、DBCS(ダブルバイト文字セット)対応の環境で使用可能です。
英語版Excelなどでは意図通りに動作しない可能性があります。