REPLACEB関数 – 文字列の一部をバイト単位で置換する関数
1. 使い方と活用例
REPLACEB関数は、文字列の中の指定した位置から、指定したバイト数分の文字列を新しい文字列で置き換える関数です。
特に日本語環境などで全角・半角の混在する文字列を扱う場合に、バイト数単位で精密な文字列操作を行いたいときに活用されます。
全角文字を2バイト、半角文字を1バイトとしてカウントします。
2. 基本の書式
=REPLACEB(文字列, 開始バイト位置, バイト数, 新しい文字列)3. 引数の説明
- 文字列 – 一部を置き換えたい元の文字列を指定します。
- 開始バイト位置 – 置き換えを始める位置をバイト数で指定します。最初のバイトは1です。
- バイト数 – 置き換えるバイトの数を指定します。
- 新しい文字列 – 指定した範囲を置き換える新しい文字列を指定します。
4. 使用シーン
- 固定長バイト制のデータを加工するとき
- 全角・半角が混在する文字列を正確に処理したい場合
- 旧システムとのデータ連携において、バイト単位で文字列を制御する必要がある場合
5. 応用のポイント
全角文字（例：「あ」「漢」など）は2バイト、半角文字（例：「A」「1」「-」など）は1バイトとしてカウントされます。
REPLACEB関数は、対象の文字列がバイト数を正確に考慮する必要があるときに、REPLACE関数よりも適しています。
ただし、置換によって全角文字の途中を切ってしまうと、文字化けの原因になるため注意が必要です。
6. 具体例とその解説
=REPLACEB("あいうえお", 3, 4, "★")
この例では、全角の「あいうえお」はそれぞれ2バイトなので、文字列全体は10バイトです。
3バイト目から4バイト分（「い」と「う」の間まで）を「★」で置き換えるため、結果は「あ★お」となります。
=REPLACEB("ABCDEF", 2, 3, "XYZ")
この例では、2バイト目（「B」）から3バイト分（「B」「C」「D」）を「XYZ」に置き換えます。
結果は「AXYZEF」となります。
7. 関連関数の紹介
- REPLACE関数 – 文字単位で置換を行う関数
- LEFTB関数 – 指定したバイト数分だけ文字列の左端を抽出する関数
- MIDB関数 – 指定したバイト位置とバイト数に基づいて文字列を抽出する関数
- LENB関数 – 文字列のバイト数を返す関数（全角2バイト、半角1バイト）
- SUBSTITUTE関数 – 指定された文字列そのものを別の文字列に置き換える関数
8. まとめ
REPLACEB関数は、バイト数で文字列を操作したい場合に特化した関数です。
全角・半角のバイト長の違いを意識しながら文字列操作を行いたいときに非常に有用です。
REPLACE関数との違いを理解し、目的に応じて正しく使い分けることが大切です。
9. 対応バージョン
REPLACEB関数は、Excel 2007以降の日本語版Excelなど、ダブルバイト文字セット（DBCS）を使用する言語設定で利用可能です。
英語版Excelでは動作しない場合があります。