RANK.EQ関数 – 統計

RANK.EQ関数 – 指定した数値の順位を求める関数(同順位は同じ順位で返す)


1. 使い方と活用例

RANK.EQ関数は、指定した数値がデータの中で何番目に大きいか(または小さいか)を求める関数です。
旧関数であるRANK関数の後継で、動作は同じですが、より明確な名前で定義されています。
数値の並びに対して順位を付けたいとき、特に同点(同じ値)がある場合にも同じ順位を割り当てる点が特徴です。

2. 基本の書式

=RANK.EQ(数値, 参照, [順序])

3. 引数の説明

  • 数値 – 順位を調べたい対象の数値。
  • 参照 – 比較対象となる数値の範囲(セル範囲)。
  • 順序(省略可)–
    • 0 または省略:降順(大きい値ほど高順位)
    • 1:昇順(小さい値ほど高順位)

4. 使用シーン

  • テスト結果や売上成績など、数値に対して順位を付けたいとき
  • 複数の人や項目が同点になる場合でも、同じ順位を割り当てたいとき
  • 重複順位の次をスキップして順位を表示するようにしたい場合

5. 応用のポイント

RANK.EQ関数では、同点の値には同じ順位が付けられ、次の順位はその分スキップされます。
たとえば、2位が2人いた場合、次は「4位」になります。
同点に対して平均順位を付けたい場合は、RANK.AVG関数を使用してください。

6. 具体例とその解説

=RANK.EQ(85, A1:A5)

この式は、範囲A1:A5の中で「85」が何番目に大きいかを返します。
たとえば、{90, 85, 85, 80, 70} の場合、85は2位に相当し、「2」が返されます(同点は同じ順位)。

=RANK.EQ(85, A1:A5, 1)

この式は、昇順での順位を計算します。
「85」が小さいほど上位と評価されるようになります(例:最小値が1位)。

7. 関連関数の紹介

  • RANK.AVG関数 – 同点に対して平均順位を返す関数
  • RANK関数 – RANK.EQの旧バージョン関数(非推奨)
  • LARGE関数 – 指定した順位で大きい値を取得する関数
  • SMALL関数 – 指定した順位で小さい値を取得する関数
  • PERCENTRANK関数 – データ内のパーセンタイル順位を返す関数

8. まとめ

RANK.EQ関数は、数値データに順位を付けたいときに使える基本かつ重要な関数です。
同じ値に同じ順位を付けるため、正確な順位付けが求められる成績表や評価表に最適です。
より柔軟な順位処理が必要な場合は、RANK.AVG関数などと使い分けましょう。

9. 対応バージョン

RANK.EQ関数は、Excel 2010以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365やExcel Onlineでも利用できます。
Excel 2007以前では使用できず、代替としてRANK関数を使用します。

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