PROPER関数 – 各単語の先頭文字を大文字に変換する関数
1. 使い方と活用例
PROPER関数は、文字列内の各単語の先頭文字を大文字にし、それ以外を小文字に変換する関数です。
英語の氏名、商品名、書籍タイトルなどを「タイトルケース(Title Case)」で表示したいときに便利です。
大文字・小文字が混在するデータを自動で整える用途にも活用できます。
2. 基本の書式
=PROPER(文字列)
3. 引数の説明
- 文字列 – 大文字・小文字を変換したい元の文字列またはセル参照を指定します。
4. 使用シーン
- すべて大文字や小文字で入力された氏名を正しい表記に整えたい場合(例:john smith → John Smith)
- 商品名や地名などをフォーマットとして統一したい場合
- 複数単語が含まれる文字列の先頭だけを強調したい場合
5. 応用のポイント
PROPER関数は、スペースや記号で区切られた各単語の先頭文字を大文字に、それ以外はすべて小文字に変換します。
ただし、日本語や漢字・カタカナには効果がありません。
また、省略形(例:O’Connor)や特定の形式(例:McDonald)のような特殊ケースには対応できないため、注意が必要です。
6. 具体例とその解説
=PROPER("john smith")
この式は「John Smith」を返します。各単語の先頭のみが大文字に変換されます。
=PROPER("HELLO world")
この式は「Hello World」を返します。すべての単語がタイトルケースに整えられます。
=PROPER(A1)
セルA1に含まれる文字列をタイトルケースで整形します。複数のデータを一括で変換したい場合に便利です。
7. 関連関数の紹介
- UPPER関数 – 文字列をすべて大文字に変換する関数
- LOWER関数 – 文字列をすべて小文字に変換する関数
- TEXT関数 – 数値や日付などを文字列として書式設定する関数
- CONCAT関数 – 複数の文字列を結合する関数
8. まとめ
PROPER関数は、英語の文や名前などの各単語の先頭文字を自動的に大文字に変換し、見た目を整えるために便利な関数です。
手動での修正が面倒な大量データも一括変換でき、文字列のフォーマットを統一したい場合に重宝されます。
9. 対応バージョン
PROPER関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365やExcel Onlineでも利用できます。