PERCENTRANK.INC関数 – 統計

PERCENTRANK.INC関数 – データセット内の値の百分位順位(含む)を求める関数


1. 使い方と活用例

PERCENTRANK.INC関数は、指定した値がデータセット内でどの位置にあるかを、0から1の範囲の割合(百分位)で返す関数です。
この関数は「最小値=0」「最大値=1」として計算される包含型(inclusive)であり、学生の成績評価や統計的な分布分析などでよく使われます。

2. 基本の書式

=PERCENTRANK.INC(配列, x, [有効桁数])

3. 引数の説明

  • 配列 – 百分位を求めたいデータセット(セル範囲)を指定します。
  • x – 百分位を求めたい対象の値を指定します。
  • [有効桁数] – 結果の小数点以下の桁数(省略可能。指定しない場合は3桁)

4. 使用シーン

  • テスト結果における順位(上位○%)の算出
  • 統計的分布において特定値がどの位置にあるかを確認したいとき
  • 営業成績などの相対的評価に使いたいとき

5. 応用のポイント

PERCENTRANK.INC関数は、データセットの中で指定された値がどの位置にあるかを割合で返します。
値が配列に存在しない場合でも、線形補間によって近似的な百分位が算出されます。
PERCENTRANK.EXC関数との違いは、最小値で0、最大値で1を含むかどうか(INCは含む)という点です。

6. 具体例とその解説

=PERCENTRANK.INC(A1:A10, 75)

A1〜A10にあるテスト点数の中で、75点がどのくらいの位置にあるかを割合(0~1)で返します。
たとえば結果が 0.7 の場合、上位30%に位置していることになります。

=PERCENTRANK.INC(A1:A100, B1, 4)

セルB1の値がA1:A100の中で何位にあたるかを、小数点以下4桁で返します。
結果が 0.8650 であれば、上位13.5%に位置しています。

7. 関連関数の紹介

8. まとめ

PERCENTRANK.INC関数は、ある値がデータの中でどの位置にあるかを相対的に評価できる非常に便利な関数です。
点数、売上、成績などの評価をパーセンタイル(百分位)で可視化することで、順位や傾向をわかりやすく示せます。

9. 対応バージョン

PERCENTRANK.INC関数は、Excel 2010以降で使用可能です。
Excel 2007以前では、旧関数 PERCENTRANK を使用していました(PERCENTRANK.INCと同等)。