PERCENTOF関数 – 指定データが全体に占める割合を求める関数
1. 使い方と活用例
PERCENTOF関数は、指定されたデータの一部(サブセット)が、全体のデータに対してどれだけの割合を占めているかを計算する関数です。
Microsoft 365に追加された新しい関数で、GROUPBY関数やPIVOTBY関数と組み合わせることで、集計や割合表示を簡単に行うことができます。
売上比率やカテゴリ別シェアの可視化など、ビジネス分析で広く活用できます。
2. 基本の書式
=PERCENTOF(data_subset, data_all)
3. 引数の説明
- data_subset – 必須。割合を求めたい部分データ。単一の値または範囲。
- data_all – 必須。全体を構成するデータセットの範囲。
4. 使用シーン
- 製品ごとの売上が、全体の売上に対して占める割合を求めたいとき。
- ピボットテーブルのように「列の合計に対する%」を関数で実現したいとき。
- 市場シェアや構成比率の表示を自動化したい場合。
5. 応用のポイント
PERCENTOF関数は、指定されたデータの割合を小数(例:0.25)で返します。
セルの表示形式を「パーセンテージ」に設定することで、見やすく「25%」のように表示できます。
GROUPBY関数やPIVOTBY関数と組み合わせることで、カテゴリごとの割合集計が動的に可能になります。
6. 具体例とその解説
たとえば、H6の売上がH6:H20の中で何%を占めるかを求めたい場合は、次のように入力します。
=PERCENTOF(H6, H6:H20)
H6が120、H6:H20の合計が600であれば、結果は 0.2
(=20%)になります。
7. 関連関数の紹介
- GROUPBY関数 – 指定列でグループ化し、集計を行う関数。
- PIVOTBY関数 – データをクロス集計形式で表示する関数。
- SUM関数 – 範囲内の合計を求める基本関数。
- LET関数 – 複雑な式を簡潔に記述するための関数。
- LAMBDA関数 – ユーザー定義のカスタム関数を作成できる関数。
8. まとめ
PERCENTOF関数は、全体に対する割合を簡単かつ直感的に計算できる新しい関数です。
従来の割り算式に比べて読みやすく、GROUPBYなどの集計関数と組み合わせることで、より柔軟なデータ分析が可能になります。
レポート作成やビジネス可視化にも非常に有効です。
9. 対応バージョン
PERCENTOF関数は、Microsoft 365 および Excel for the web の最新バージョンで使用可能です。
Excel 2019以前のバージョンでは利用できません。