PDURATION関数 – 投資額が指定した金額に達するまでの期間を計算する関数
1. 使い方と活用例
PDURATION関数は、一定の利率で複利運用される元本が、ある目標金額に達するまでに必要な期間(年数)を求める関数です。
投資計画や資産運用の期間予測、目標達成までの年数シミュレーションなどに役立ちます。
2. 基本の書式
=PDURATION(rate, pv, fv)
3. 引数の説明
- rate – 必須。年利率(複利運用の利率)を指定します。
- pv – 必須。現在の元本(現在価値)。
- fv – 必須。将来的に達成したい金額(将来価値)。
4. 使用シーン
- 今の資産が、何年後に目標金額に到達するかを予測したいとき。
- 定期的な利回りで運用される投資商品の、目標達成までの年数を知りたいとき。
- 利率・初期資金・目標額から投資期間をシミュレーションしたいとき。
5. 応用のポイント
PDURATION関数は複利運用を前提としており、利率(rate
)が0または負の値では使用できません。
また、fv
は pv
より大きい必要があります(増加を前提とするため)。
結果は「年数」として返され、小数を含む場合は「端数年」も表現されます。
6. 具体例とその解説
現在の資産が100万円、利率5%(=0.05)で運用して、300万円を目指す場合、何年かかるかを求めたいときは次のように入力します。
=PDURATION(0.05, 1000000, 3000000)
この式の結果は 22.515
(年)となり、約22年半で目標金額に到達することが分かります。
7. 関連関数の紹介
- FV関数 – 現在の元本、利率、期間から将来価値を計算する関数。
- PV関数 – 将来の金額、利率、期間から現在価値を求める関数。
- RATE関数 – 一定の支払いと期間から利率を求める関数。
- NPER関数 – 投資期間を求める関数(定期支払いがある場合に使用)。
- LOG関数 – 対数を使った手計算で同様の計算も可能(PDURATIONの内部ロジック)。
8. まとめ
PDURATION関数は、投資や貯蓄が特定の目標金額に到達するまでの期間を簡単に計算できる便利な関数です。
FVやPV関数と併用すれば、金融シミュレーションをより柔軟かつ直感的に行うことができます。
資産形成の計画立てや長期投資の見通しに非常に有用です。
9. 対応バージョン
PDURATION関数は、Excel 2013以降で使用可能です。
Microsoft 365、Excel Onlineでもサポートされています。
Excel 2010以前では使用できません。