OCT2HEX関数 – エンジニアリング

OCT2HEX関数 – 8進数を16進数に変換する関数


1. 使い方と活用例

OCT2HEX関数は、8進数(基数8)の値を16進数(基数16)に変換する関数です。
数値の基数変換を行う際に使用され、特にコンピュータの内部表現や、ハードウェア制御、低レベルプログラミングの学習・開発において活用されます。

2. 基本の書式

=OCT2HEX(number, [places])

3. 引数の説明

  • number – 必須。8進数として扱う文字列または数値を指定します(最大値は「777」=10進数で511)。
  • places – 省略可能。返される16進数の桁数を指定します。足りない桁は先頭に0が追加されます。

4. 使用シーン

  • 制御装置や組み込みシステムなどで、8進数のデータを16進数に変換したいとき。
  • アセンブリやマシン語など、低レベル開発の補助計算を行うとき。
  • 教育現場で基数変換の例題を出題・解答するとき。

5. 応用のポイント

返される16進数は文字列として扱われます。
places を指定しない場合は、必要最小限の桁数で表示されますが、桁数を揃えたい場合にはplacesを設定してください。
たとえば、”7F” ではなく “007F” と表示したいときに有効です。
負の値は2の補数形式で処理されるため、特殊なケースでは注意が必要です。

6. 具体例とその解説

8進数の「10」を16進数に変換するには、以下のように入力します。

=OCT2HEX("10")

この式は、8進数の「10」(10進数では8)を16進数の「8」として返します。
桁数を2桁で揃えたい場合は次のようにします。

=OCT2HEX("10", 2)

この場合、結果は 08 になります。

7. 関連関数の紹介

8. まとめ

OCT2HEX関数は、8進数から16進数への変換を簡単に実行できる便利な基数変換関数です。
ハードウェア寄りの作業やコンピュータ教育、システム開発における数値変換処理において重宝されます。
桁数の調整や負数の扱いに注意しつつ、他の変換関数と組み合わせて活用するとさらに効果的です。

9. 対応バージョン

OCT2HEX関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365やExcel Onlineでも問題なく使用できます。