NUMBERVALUE関数 – テキストを数値に変換する関数(区切り記号を指定可能)
1. 使い方と活用例
NUMBERVALUE関数は、数値として認識されていないテキスト(たとえば「1.234,56」などの異なる書式)を、指定した小数点記号と桁区切り記号に基づいて正しい数値に変換します。
異なるロケールのデータを扱う際や、インポートしたデータの数値化に役立ちます。
2. 基本の書式
=NUMBERVALUE(文字列, [小数点記号], [桁区切り記号])
3. 引数の説明
- 文字列 – 数値に変換したいテキストを指定します。
- 小数点記号 – テキスト内で小数点を示す記号を指定します(省略可能、既定値は「.」)。
- 桁区切り記号 – テキスト内で桁区切りに使われる記号を指定します(省略可能、既定値は「,」)。
4. 使用シーン
- ヨーロッパ式(「1.234,56」など)の数値表記を日本の書式に変換したい場合
- インポートデータの文字列を正確に数値化したい場合
- 文字列として扱われていた通貨データなどを数値計算に利用したい場合
5. 応用のポイント
通常のVALUE関数では、システムロケールに依存した変換しか行えませんが、NUMBERVALUE関数では小数点と桁区切り記号を明示的に指定できます。
これにより、国際的なデータフォーマットを扱う際にも柔軟な対応が可能です。
6. 具体例とその解説
=NUMBERVALUE("1.234,56", ",", ".")
この式では、「1.234,56」というヨーロッパ式の表記(小数点が「,」、桁区切りが「.」)を正しく 1234.56 に変換します。
=NUMBERVALUE("2 500,75", ",", " ")
この式では、スペースを桁区切りとして使用したフランス式表記「2 500,75」を数値 2500.75 に変換します。
7. 関連関数の紹介
- VALUE関数 – 一般的な数値テキストを数値に変換する関数(記号指定不可)
- TEXT関数 – 数値を指定書式で文字列に変換する関数
- SUBSTITUTE関数 – テキスト中の記号を置換する関数(記号を調整してから変換する場合に使用)
8. まとめ
NUMBERVALUE関数は、異なる数値書式で記述された文字列を正しく数値に変換できる強力な関数です。
国際的なデータを扱う場合や、システム設定に依存せずに確実な数値変換が必要な場合に特に有効です。
VALUE関数では対応できないケースにも柔軟に対応できます。
9. 対応バージョン
NUMBERVALUE関数は、Excel 2013以降で使用可能です。
それ以前のバージョンでは利用できませんので注意が必要です。