NEGBINOMDIST関数 – 負の二項分布の確率を求める関数
1. 使い方と活用例
NEGBINOMDIST関数は、成功するまでに必要な試行回数と失敗回数に基づいて、負の二項分布の確率を求める関数です。
特定の回数の成功を得るために、何回失敗するかに興味がある場合などに使用されます。
たとえば「3回成功するまでに5回失敗する確率」などを求める際に用いられます。
2. 基本の書式
=NEGBINOMDIST(number_f, number_s, probability_s)3. 引数の説明
- number_f – 必須。成功するまでに発生する失敗の数。
- number_s – 必須。必要とする成功の数。
- probability_s – 必須。各試行での成功の確率（0〜1の値）。
4. 使用シーン
- ある製品が成功するまでに、何回失敗するかの確率を求めたい場合。
- マーケティングや営業活動において、3人に成功するまでに何人断られるかの確率を評価する場合。
- 品質管理において、不良品でない製品が一定数出るまでの不良品の数を推定したい場合。
5. 応用のポイント
NEGBINOMDIST関数は離散的な確率分布を返す関数で、試行回数ごとの成功失敗に基づいたモデルに適しています。
number_f および number_s は 0 以上の整数で、probability_s は 0～1 の範囲でなければなりません。
負の二項分布は、「成功回数固定」「失敗回数が変動」という特徴があります。
この関数は Excel 2010 以降では非推奨となり、代わりに NEGBINOM.DIST関数 が推奨されています。
6. 具体例とその解説
3回成功するまでに5回失敗する確率（成功率40%）を求めたい場合
=NEGBINOMDIST(5, 3, 0.4)
この式は、成功率0.4の試行で3回成功するまでに5回失敗する確率を返します。
結果は約0.1003（10.03%）となります。
7. 関連関数の紹介
- NEGBINOM.DIST関数 – Excel 2010以降の推奨版、確率質量関数または累積関数の指定が可能
- BINOM.DIST関数 – 二項分布に基づいた確率を返す関数
- POISSON関数 – ポアソン分布の確率を返す関数
- EXPON.DIST関数 – 指数分布の確率を返す関数
- HYPGEOM.DIST関数 – 超幾何分布の確率を返す関数
8. まとめ
NEGBINOMDIST関数は、一定回数の成功に達するまでに生じる失敗の数に関する確率を計算するための関数です。
Excel 2010以降は新しい NEGBINOM.DIST関数の使用が推奨されていますが、従来の統計モデルでも引き続き活用できます。
確率分布に基づく意思決定や評価に有用です。
9. 対応バージョン
Excel 2003〜Excel 2007で正式に使用可能です。
Excel 2010以降では非推奨関数となり、代わりに NEGBINOM.DIST関数 の使用が推奨されています。