MEDIAN関数 – 統計

MEDIAN関数 – データの中央値(メジアン)を返す関数


1. 使い方と活用例

MEDIAN関数は、指定された数値の集合から中央値(メジアン)を求める関数です。
中央値とは、データを昇順または降順に並べたとき、中央に位置する値を指します。
極端な外れ値の影響を受けにくいため、平均値よりも適切な代表値となるケースが多くあります。

2. 基本の書式

=MEDIAN(number1, [number2], ...)

3. 引数の説明

  • number1 – 必須。中央値を求めたい数値、セル、または範囲。
  • [number2], … – 省略可能。追加の数値やセル範囲(最大254個まで指定可能)。

4. 使用シーン

  • 外れ値を含むデータにおいて、代表値として安定した値を求めたい場合。
  • 家計簿や統計データで、収入や価格の中央値を知りたい場合。
  • 平均値と併用して、データの偏りを分析したい場合。

5. 応用のポイント

MEDIAN関数は、数値の個数が奇数の場合は中央の1つの値を、偶数の場合は中央の2つの平均値を返します。
文字列や空白セルは無視されますが、数値として扱える文字列(例:”100″)は対象になります。
範囲を複数指定することで、複数のデータセットを一括で処理することも可能です。

6. 具体例とその解説

次のようなデータが A1:A5 にあるとします。
55, 80, 45, 100, 60

=MEDIAN(A1:A5)

この式は、昇順に並べると「45, 55, 60, 80, 100」になるため、中央値は「60」となります。

データが偶数個の場合(例:A1:A4 に 10, 20, 30, 40)

=MEDIAN(A1:A4)

昇順に並べると「10, 20, 30, 40」となり、中央2つ(20と30)の平均「25」が中央値になります。

7. 関連関数の紹介

8. まとめ

MEDIAN関数は、データの中央値を簡単に求めるための関数で、特に外れ値の影響を抑えた代表値が必要な場合に有効です。
平均値と組み合わせて使うことで、データの分布や偏りの分析がより正確になります。
統計分析や実務的なデータ整理の場面で重宝される関数です。

9. 対応バージョン

Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Excel 365、Excel Online でも問題なく利用できます。