LOWER関数 – 英字をすべて小文字に変換する関数
1. 使い方と活用例
LOWER関数は、指定された文字列内のすべての英字を小文字に変換する関数です。
日本語や記号、数字には影響を与えず、英字のみを対象に処理を行います。
入力の統一や、検索・比較の前処理などに役立ちます。
2. 基本の書式
=LOWER(文字列)
3. 引数の説明
- 文字列 – 小文字に変換したい英字を含む文字列やセル参照を指定します。
4. 使用シーン
- メールアドレスやユーザーIDの入力文字列を小文字で統一したい場合
- 英字を含む文字列を比較する前の前処理として
- 入力ミスを防ぐために、大文字と小文字を無視した検索を行いたい場合
5. 応用のポイント
LOWER関数は、英字以外には影響を与えないため、混在したデータにも安心して使用できます。
文字列の統一処理では、UPPER関数(すべて大文字に変換)やPROPER関数(単語の先頭だけ大文字にする)と組み合わせることで、さまざまなフォーマット調整が可能になります。
6. 具体例とその解説
=LOWER("ABCdefGHI")
この式では、すべての英字が小文字に変換され、結果は"abcdefghi"
になります。
=LOWER(A2)
セルA2に「Hello World」と入力されていた場合、この式は「hello world」を返します。
記号や空白はそのまま残ります。
7. 関連関数の紹介
- UPPER関数 – 英字をすべて大文字に変換する関数
- PROPER関数 – 各単語の先頭文字を大文字に、その他を小文字に変換する関数
- TEXT関数 – 数値や日付を文字列として整形する関数
- TRIM関数 – 文字列から余分なスペースを削除する関数
8. まとめ
LOWER関数は、文字列内の英字をすべて小文字に変換するシンプルかつ実用的な関数です。
特に、ユーザー入力や検索・比較の際に文字の大文字小文字を統一する目的で広く使用されます。
他の文字列関数と組み合わせることで、より高度な文字列処理にも対応できます。
9. 対応バージョン
LOWER関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
基本的な文字列関数のひとつとして、どのバージョンでも安心して利用できます。