LOG関数 – 指定された底を使って対数を計算する関数
1. 使い方と活用例
LOG関数は、指定した数値の対数を計算するために使用されます。
底を省略した場合は、底10の常用対数が計算されます。
例えば、10の2乗は100なので、100の底10の対数は2になります。
また、底を任意の値に設定することで、他の対数（例えば底2や底eなど）も計算可能です。
2. 基本の書式
=LOG(数値, [底])3. 引数の説明
- 数値 – 対数を求めたい正の実数。ゼロや負の値は指定できません。
- 底（省略可能）– 対数の底となる正の実数。省略した場合は10になります。
4. 使用シーン
- 数値のスケールを圧縮して扱いたいとき（例：ログスケールのグラフ）
- 指数関数の逆計算をしたいとき
- 科学的なデータ処理や統計分析において対数変換を行うとき
5. 応用のポイント
底を柔軟に指定できる点を活かし、2進法や自然対数（底e）などの計算にも利用できます。
自然対数を求めるには、LOG関数よりもLN関数を使った方が簡単です。
底2の対数（バイナリーログ）を頻繁に使う場合は、LOG関数に2を指定することで対応可能です。
6. 具体例とその解説
=LOG(100)
この式は、100の常用対数（底10）を求めます。結果は2になります。
なぜなら、10の2乗が100だからです。
=LOG(8, 2)
この式は、8の底2の対数を求めます。結果は3になります。
なぜなら、2の3乗が8だからです。
7. 関連関数の紹介
- LN関数 – 自然対数（底e）を計算する関数
- LOG10関数 – 常用対数（底10）を計算する関数（LOG関数と同様、底を省略した場合と同じ）
- EXP関数 – 指数（eのべき乗）を計算する関数
- POWER関数 – 指定した数のべき乗を計算する関数
8. まとめ
LOG関数は、指定した底に対する対数を求める柔軟な関数です。
科学的・統計的なデータ処理に役立ち、他の数学関数との組み合わせにより応用範囲が広がります。
底を省略すると常用対数となり、特に金融や工学分野などでも頻繁に活用されます。
9. 対応バージョン
LOG関数は、Excelのすべての主要バージョンでサポートされています。
古いバージョンでも利用可能な関数のひとつです。