GETPIVOTDATA関数 – 検索/行列

GETPIVOTDATA関数 – ピボットテーブルから特定のデータを抽出する関数


1. 使い方と活用例

GETPIVOTDATA関数は、ワークシート上にあるピボットテーブルから、指定した項目やフィールドに該当する集計データを取り出すための関数です。
通常のセル参照とは異なり、ピボットテーブルの構造に基づいてデータを正確に取得できます。

2. 基本の書式

=GETPIVOTDATA(data_field, pivot_table, [field1, item1], ...)

3. 引数の説明

  • data_field – 取得したいデータ項目名(例:”売上” や “合計金額”)を文字列で指定します。
  • pivot_table – ピボットテーブル内の任意のセル参照。ピボットテーブルの場所を指定します。
  • field1, item1, …(省略可能)– 条件を指定するフィールド名とその項目(値)のペアを任意で複数指定します。

4. 使用シーン

  • ピボットテーブルから特定の条件に合う値を抽出したいとき
  • ピボットの集計値を他の数式で再利用したいとき
  • ピボットテーブルが更新されても正確に該当データを取り出したいとき

5. 応用のポイント

GETPIVOTDATA関数は、ピボットテーブルの構造に基づいて正確なデータを抽出できるため、セル位置が変わっても値が取得できるのが大きな利点です。
ただし、関数を自動生成させるには、ピボットテーブルをクリックして参照入力を行うのが最も簡単です。
一方で、対象のフィールド名や項目名が一致していないとエラーになるため、名称の誤りには注意が必要です。

6. 具体例とその解説

=GETPIVOTDATA("売上", $A$3)

この式では、セルA3にあるピボットテーブルから「売上」というデータ項目の合計を取得します。
条件を指定していないため、全体の売上合計が返されます。

=GETPIVOTDATA("売上", $A$3, "商品", "りんご")

この式では、ピボットテーブルから「商品」が「りんご」に該当する「売上」の値を取得します。
対象の商品や分類を個別に指定することで、条件付きの抽出ができます。

=GETPIVOTDATA("数量", $A$3, "支店", "大阪", "商品", "みかん")

この式では、「支店」が「大阪」、「商品」が「みかん」のときの「数量」データを取得します。

7. 関連関数の紹介

  • VLOOKUP関数 – 範囲から縦方向に検索して値を返す関数
  • INDEX関数 – 配列の中から位置を指定して値を返す関数
  • MATCH関数 – 指定された値の位置(インデックス)を返す関数
  • CUBEVALUE関数 – データモデルを使ったピボットから値を取得する関数(高度な用途)

8. まとめ

GETPIVOTDATA関数は、ピボットテーブルの中の特定条件に対応した値を正確に取得できる便利な関数です。
通常のセル参照と違い、構造に基づいて動作するため、ピボットテーブルの位置が変わっても安定して値を取り出せます。
名前や項目に気を付けながら使えば、ピボットデータの再利用や集計分析に大きく役立ちます。

9. 対応バージョン

GETPIVOTDATA関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365 や Excel for Web にも対応しています。