GESTEP関数 – 数値が指定の値以上かどうかを判定する関数
1. 使い方と活用例
GESTEP関数は、指定した数値が「あるしきい値以上」であるかどうかを判定し、TRUE(1)またはFALSE(0)に相当する数値を返す論理関数です。
特に数値の大小比較を数式で扱いたいときや、フィルタリングや条件付き処理に使われます。
2. 基本の書式
=GESTEP(number, [step])
3. 引数の説明
- number – 比較対象となる数値を指定します。
- step(省略可能)– しきい値(比較する基準の値)を指定します。省略時は 0 になります。
4. 使用シーン
- 数値が0以上であるかどうかを判定したいとき
- 点数が基準を超えているかを0/1で表現したいとき
- IF関数などと組み合わせて数値による条件付き処理を行いたいとき
5. 応用のポイント
GESTEP関数は、数値が「step以上」の場合に「1」、それ未満の場合に「0」を返す極めてシンプルな関数です。
たとえば、=GESTEP(A1, 60)
は「A1が60以上かどうか」を 1 または 0 で判定します。
TRUE/FALSE ではなく、数値で返されるため、数値のまま集計や計算に利用できる点がポイントです。
6. 具体例とその解説
=GESTEP(5)
この式では、しきい値の step
を省略しているため、0と比較されます。
5は0以上なので、結果は「1」となります。
=GESTEP(45, 60)
この式では、45が60以上かを判定します。
45は60未満なので、結果は「0」となります。
=GESTEP(75, 60)
75は60以上なので、結果は「1」が返されます。
7. 関連関数の紹介
- IF関数 – 条件に応じて異なる処理を行う基本の論理関数
- IFERROR関数 – エラーが出た場合に代替値を返す関数
- ABS関数 – 絶対値を返す関数(大小比較時に有効)
- SIGN関数 – 数値の正負を判断する関数(正→1、0→0、負→-1)
8. まとめ
GESTEP関数は、数値が特定の基準以上かどうかを簡潔にチェックできる関数です。
数式中での論理判定や集計処理、数値ベースの条件分岐処理をスッキリ記述でき、
IF関数などと組み合わせることで、より柔軟なロジックも構築可能です。
9. 対応バージョン
GESTEP関数は、Excel 2007以降で使用可能です。
Microsoft 365 や Excel for Web にも対応しており、現在も利用可能な関数です。