FORMULATEXT関数 – セルに入力された数式を文字列として表示する関数
1. 使い方と活用例
FORMULATEXT関数は、指定したセルに入力されている数式をそのまま文字列として表示する関数です。
数式の確認、数式の可視化、数式の記録などに役立ちます。
2. 基本の書式
=FORMULATEXT(reference)
3. 引数の説明
- reference – 必須。数式を表示したいセルの参照。数式が入力されているセルを指定します。
4. 使用シーン
- セル内の数式を一覧で表示して、内容を確認・監査したいとき。
- 数式がどのように入力されているかを他人と共有したい場合。
- 関数や計算式を教材や資料として文字列で保存・印刷したいとき。
5. 応用のポイント
FORMULATEXT関数は、セルに実際に数式(= で始まる式)が存在する場合にのみ有効です。
指定したセルに数式が入力されていない場合は #N/A
エラーを返します。
外部参照先に対して使用する場合、ソースブックが開かれていないとエラーになることがあります。
6. 具体例とその解説
A1セルに次の数式が入力されている場合
=SUM(B1:B5)
B1セルに次の式を入力すると
=FORMULATEXT(A1)
結果は =SUM(B1:B5)
となり、A1セルの数式をそのまま表示します。
A1セルに数値「100」が直接入力されている場合に以下を実行すると
=FORMULATEXT(A1)
結果は #N/A
エラーになります(数式ではないため)。
7. 関連関数の紹介
- ISFORMULA関数 – 指定セルに数式が含まれているかどうかを判定する関数
- TEXT関数 – 数値や日付を文字列に変換する関数
- INFO関数 – Excelの環境情報を取得する関数
- IFNA関数 – #N/A エラー発生時に代替値を返す関数
8. まとめ
FORMULATEXT関数は、数式を「結果」ではなく「内容」として文字列で取り出す非常に便利な関数です。
ワークシートの構造やロジックを確認・共有したい場面で有効に機能します。
9. 対応バージョン
Excel 2013以降で使用可能です。
Excel 365、Excel 2019、Excel Online にも対応しています。