EFFECT関数 – 名目年利率から実効年利率を計算する関数
1. 使い方と活用例
EFFECT関数は、名目年利率(通常の表記利率)と複利計算の回数に基づいて、実効年利率(実際の利回り)を計算します。
金融商品やローンなどで、実際にどれだけの利息が発生するかを正確に知りたい場合に使用されます。
2. 基本の書式
=EFFECT(nominal_rate, npery)
3. 引数の説明
- nominal_rate – 名目年利率(年に換算した利率)を指定します。たとえば 5% は
0.05
として入力します。 - npery – 1年間に利息が計算される回数(複利回数)を指定します。たとえば、月複利なら
12
。
4. 使用シーン
- 金融商品(定期預金・債券など)の実質的な利回りを計算したいとき
- ローンやクレジット契約の比較で、実効金利の差を見たいとき
- 利率の提示方法が名目利率のみの場合に、実質負担を把握したいとき
5. 応用のポイント
名目利率が同じでも、複利回数(npery)が多いほど実効利率は高くなります。
EFFECT関数は (1 + nominal_rate / npery) ^ npery - 1
の数式に基づいて計算されます。
逆に、実効利率から名目利率を求めたい場合は、NOMINAL関数
を使用します。
6. 具体例とその解説
=EFFECT(0.06, 12)
この式は、名目年利率6%で月複利(年12回)の場合の実効年利率を計算します。
結果は約 0.061678(6.1678%)となり、実際の利息負担や利得をより正確に示します。
=EFFECT(0.05, 1)
年1回の複利であれば、名目利率と実効利率は等しくなるため、この式の結果は0.05(5%)になります。
7. 関連関数の紹介
8. まとめ
EFFECT関数は、金融商品やローンの実際の利回りを評価するのに欠かせない関数です。
名目利率だけでは見えない実質的な利率の差異を明らかにすることで、正しい判断や比較が可能になります。
9. 対応バージョン
Excel 2007以降で使用可能です。
Analysis ToolPak アドインが必要な場合があります(特にExcel 2003以前)。