DEVSQ関数 – 統計

DEVSQ関数 – 偏差の二乗和(偏差平方和)を求める関数


1. 使い方と活用例

DEVSQ関数は、指定した数値データの集合に対して、各値が平均からどれだけ離れているかを示す偏差の二乗和(偏差平方和)を計算する関数です。
分散や標準偏差を求める前の基礎的な統計量として用いられ、データのばらつき具合を把握するのに役立ちます。

2. 基本の書式

=DEVSQ(数値1, [数値2], …)

3. 引数の説明

  • 数値1, 数値2, … – 偏差平方和を求めたい数値またはセル範囲を指定します。最大で255個の引数を指定可能です。

4. 使用シーン

  • データのばらつきを計測するために、分散や標準偏差の前段階として偏差の二乗和を確認したいとき
  • 統計分析や品質管理で、観測値の散らばりを把握したいとき

5. 応用のポイント

DEVSQ関数は、各データポイントとその平均との偏差を2乗し、それらをすべて合計した値を返します。
この関数は分散の分子部分に相当するため、分散 = DEVSQ ÷ (n または n-1) という関係式で使われることがあります。
テキストや空白セルは無視されますが、論理値や文字列を直接入力するとエラーになる場合があります。

6. 具体例とその解説

=DEVSQ(5, 8, 12, 6, 9)

この式では、平均値は「8.0」です。
それぞれの偏差の二乗は、(5−8)²=9、(8−8)²=0、(12−8)²=16、(6−8)²=4、(9−8)²=1 となります。
これらの合計である 30 が、偏差平方和として返されます。

7. 関連関数の紹介

8. まとめ

DEVSQ関数は、データのばらつきや散らばりを把握するための基本的な統計量「偏差の二乗和」を求める関数です。
分散や標準偏差を自分で計算したい場合や、データの分析を段階的に行いたい場合に有効です。

9. 対応バージョン

DEVSQ関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。