DAYS360関数 – 360日制(各月30日換算)で2つの日付の差を計算する関数
1. 使い方と活用例
DAYS360関数は、各月を30日とみなす360日制カレンダーに基づき、2つの日付の間の日数を計算する関数です。
会計や財務の分野で広く使われており、標準化された日数計算を行いたい場合に便利です。
2. 基本の書式
=DAYS360(start_date, end_date, [method])
3. 引数の説明
- start_date – 開始日を指定します。日付形式、文字列、またはセル参照で指定可能です。
- end_date – 終了日を指定します。日付形式、文字列、またはセル参照で指定可能です。
- method(省略可能) – 計算方式を論理値で指定します。
- FALSE または省略 – 米国式(NASD方式)を使用します。
- TRUE – 欧州式(European方式)を使用します。
4. 使用シーン
- 会計処理における利息や利息日数の計算
- 財務レポートで標準化された日数を使用する場合
- ローンや債券などで360日ベースのスケジュールを扱うとき
5. 応用のポイント
DAYS360関数は、標準化された計算を必要とする金融業務に最適です。
米国式(method=FALSE)では、開始日と終了日がそれぞれ月末にあたる場合、調整が行われる特殊なルールがあります。
欧州式(method=TRUE)では、日付の調整は行われず、単純に各月30日として扱います。
6. 具体例とその解説
=DAYS360("2025/01/01", "2025/12/31")
この式では、2025年1月1日から2025年12月31日までの360日制に基づく日数を計算します。
結果は「360」となり、1年を12か月×30日と換算していることが分かります。
=DAYS360("2025/02/28", "2025/03/31", TRUE)
この式は欧州式で2月28日から3月31日までの日数を計算し、30日と評価されます。
欧州式では、月末でも30日として統一されるため、単純化された計算になります。
7. 関連関数の紹介
- DAYS関数 – 実際の日付の差(日数)を返す関数
- EDATE関数 – 指定月数前後の日付を返す関数
- YEARFRAC関数 – 年のうちの期間の割合(年単位)を返す関数
- NETWORKDAYS関数 – 土日・祝日を除いた稼働日数を返す関数
8. まとめ
DAYS360関数は、金融や会計において日数を一貫した方法で計算するための便利な関数です。
360日制を前提とする業務で特に有効であり、米国式と欧州式の違いを理解した上で使用することが重要です。
9. 対応バージョン
Excel 2007以降で使用可能です。
旧バージョンでも利用可能ですが、日付形式の扱いに注意が必要です。