COUNTIFS関数 – 統計

COUNTIFS関数 – 複数条件を満たすセルの個数を数える関数


1. 使い方と活用例

COUNTIFS関数は、複数の範囲にまたがる条件をすべて満たすセルの個数を数える関数です。
「AND条件」のように、複数の条件を組み合わせてデータを絞り込む集計ができます。
データ分析、レポート作成、条件付きの統計処理に広く使われます。

2. 基本の書式

=COUNTIFS(範囲1, 条件1, [範囲2, 条件2], …)

3. 引数の説明

  • 範囲1 – 最初の条件を適用するセル範囲を指定します。
  • 条件1 – 範囲1に適用する条件を指定します(例:”>100″、”東京”など)。
  • 範囲2, 条件2(省略可)– 追加の条件を指定します。範囲ごとに対応する条件が必要です。

4. 使用シーン

  • 売上表で「地域が東京かつ売上が10万円以上」の件数を数えたいとき
  • アンケート結果で「性別が女性かつ満足度が高い」回答数を集計したいとき
  • 業務記録で「部門が営業かつ出勤日数が20日以上」の件数を求めたいとき

5. 応用のポイント

COUNTIFS関数は、各範囲が同じサイズであることが必要です。異なるサイズだとエラーになります。
条件には、比較演算子(>, <, =など)やワイルドカード(*, ?)も使用できます。
また、セル参照を条件に使う場合は、">"&A1 のように引用符と連結を用いる必要があります。

6. 具体例とその解説

=COUNTIFS(A2:A10, "東京", B2:B10, ">=100000")

この式は、A列が「東京」、かつB列が10万以上の行の個数を数えます。

=COUNTIFS(C2:C20, "女性", D2:D20, "満足")

性別が「女性」かつ評価が「満足」の行を数えます。

=COUNTIFS(E2:E100, "*営業*", F2:F100, ">=20")

「営業」という文字を含む部門名で、かつ勤務日数が20日以上の件数をカウントします。

7. 関連関数の紹介

  • COUNTIF関数 – 単一条件でセルの個数を数える関数
  • SUMIFS関数 – 複数条件に合致するセルの合計を求める関数
  • AVERAGEIFS関数 – 複数条件に合致するセルの平均を求める関数
  • FILTER関数 – 条件に合致するデータを抽出する動的配列関数

8. まとめ

COUNTIFS関数は、複数の条件を同時に満たすデータの件数を正確に集計できる関数です。
ビジネスレポートや統計集計において非常に頻繁に使われる強力なツールです。
SUMIFSやAVERAGEIFSなどとあわせて活用することで、より高度な分析も可能になります。

9. 対応バージョン

COUNTIFS関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelにも対応しています。