COSH関数 – 双曲線余弦関数(cosh)の値を返す関数
1. 使い方と活用例
COSH関数は、指定した実数に対する双曲線余弦関数(cosh:ハイパーボリックコサイン)の値を返す関数です。
双曲線関数は、物理学・工学・数学などで放物線運動や波動関数などを扱う際に使用されます。
2. 基本の書式
=COSH(数値)
3. 引数の説明
- 数値 – 双曲線余弦関数を求めたい実数(ラジアン単位)を指定します。
4. 使用シーン
- 物理シミュレーション(例:懸垂線、温度分布)の数式に
- 双曲線関数を使ったグラフの作成や近似に
- 関数解析における双曲線関数の性質の検証に
5. 応用のポイント
COSH関数は、次の定義式で計算されます。
cosh(x) = (e^x + e−x) / 2
この関数は常に 1 以上の値を取り、偶関数(cosh(−x) = cosh(x))である点が特徴です。
COSH関数は、他の双曲線関数(SINH
、TANH
など)と組み合わせて使うことで、より複雑なモデル式を構築できます。
6. 具体例とその解説
=COSH(0)
0 に対する双曲線余弦関数の値を求めます。結果は 1。
=COSH(1)
1 に対する双曲線余弦関数の値を求めます。結果は 約1.5431。
=COSH(-1)
-1 に対する値も cosh(1) と同じく 約1.5431 になります(coshは偶関数)。
7. 関連関数の紹介
- SINH関数 – 双曲線正弦関数(sinh)の値を返す関数
- TANH関数 – 双曲線正接関数(tanh)の値を返す関数
- COTH関数 – 双曲線余接関数(coth)の値を返す関数
- EXP関数 – 指数関数(eのべき乗)を返す関数
8. まとめ
COSH関数は、指数関数に基づいて計算される双曲線余弦関数を返す関数で、
特に数学的解析や物理シミュレーションなどで利用されます。
他の双曲線関数とともに活用することで、より高度な数式処理が可能です。
9. 対応バージョン
COSH関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。