CONVERT関数 – エンジニアリング

CONVERT関数 – 単位を別の単位に変換する関数


1. 使い方と活用例

CONVERT関数は、指定した数値をある単位系から別の単位系へ変換する関数です。
長さ、重さ、温度、圧力、エネルギー、速度など、さまざまな単位変換が可能で、科学計算や日常的な単位換算に便利です。

2. 基本の書式

=CONVERT(数値, 元の単位, 変換後の単位)

3. 引数の説明

  • 数値 – 変換対象の数値を指定します。
  • 元の単位 – 現在の単位を文字列で指定します(例:"km", "lbm", "C" など)。
  • 変換後の単位 – 変換したい先の単位を同じく文字列で指定します。

4. 使用シーン

  • 「km」を「mile」に、「inch」を「cm」に変換するなど、距離単位の換算をしたいとき
  • 体重(kg⇔lb)、温度(C⇔F)、圧力(Pa⇔atm)などの変換を行いたいとき
  • エンジニアリングや理系分野での単位一括変換に

5. 応用のポイント

使用できる単位はカテゴリごとに分類されています。以下は代表例です。

  • 長さ: "m", "in", "ft", "km", "mi" など
  • 質量: "g", "kg", "lbm", "ozm"
  • 温度: "C", "F", "K"
  • 時間: "sec", "min", "hr"
  • 速度: "m/s", "km/hr", "mph"

変換可能な単位ペアは限定されており、カテゴリが異なるもの(例:「kg」→「cm」)は変換できず、#N/A エラーになります。

6. 具体例とその解説

=CONVERT(10, "km", "mi")

10キロメートルをマイルに変換します。結果は 約6.2137

=CONVERT(100, "C", "F")

100度セルシウスを華氏(F)に変換します。結果は 212

=CONVERT(1, "lbm", "kg")

1ポンドをキログラムに変換します。結果は 約0.4536

7. 関連関数の紹介

  • ROUND関数 – 小数点以下を丸めて整える関数
  • TEXT関数 – 単位付きの形式で表示したいときに使用
  • IFERROR関数 – 単位変換エラー時の処理を制御する関数

8. まとめ

CONVERT関数は、日常から専門的用途まで対応できる汎用的な単位変換関数です。
正確な変換が必要な場面や、異なる単位を統一して計算したい場面で非常に重宝します。

9. 対応バージョン

CONVERT関数は、Excel 2007以降のバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。
Excel 2003では使用できません。