CONCAT関数 – 複数の文字列やセルの内容を結合する関数
1. 使い方と活用例
CONCAT関数は、複数の文字列やセルの内容を1つの文字列に結合する関数です。
従来の CONCATENATE関数
の後継として導入され、より柔軟にセル範囲も扱えるようになっています。
2. 基本の書式
=CONCAT(テキスト1, [テキスト2], …)
3. 引数の説明
- テキスト1 – 結合したい最初の文字列またはセル、またはセル範囲。
- テキスト2以降(省略可)– 結合対象を追加で指定できます(最大253個まで)。
4. 使用シーン
- 姓と名を結合してフルネームを作成したいとき
- 住所や電話番号などの項目を1つのセルにまとめたいとき
- 複数列に分かれたテキストを1行にまとめて出力したいとき
5. 応用のポイント
CONCAT関数は、セル範囲を指定できる点が CONCATENATE関数との大きな違いです。
ただし、区切り文字(スペースやカンマなど)を自動で挿入する機能はありません。
必要な場合は TEXTJOIN関数
を使用してください。
また、数値・日付・論理値も文字列として結合されます。
6. 具体例とその解説
=CONCAT(A1, " ", B1)
A1の姓とB1の名の間にスペースを入れてフルネームを作成します(例:”田中 一郎”)。
=CONCAT(A1:C1)
A1からC1までの3つのセルの内容を順に結合します。
例:A1=田中、B1=一郎、C1=様 → 結果は “田中一郎様”
7. 関連関数の紹介
- TEXTJOIN関数 – 区切り文字を指定して複数の文字列を結合する関数
- CONCATENATE関数 – 旧形式の文字列結合関数(非推奨)
- &(アンパサンド)演算子 – 簡易的に文字列を結合する方法(例:
=A1 & B1
)
8. まとめ
CONCAT関数は、複数の文字列やセルの内容を範囲指定も含めて結合できる便利な関数です。
従来の CONCATENATE関数よりも柔軟性が高く、文字列操作の効率が大幅に向上します。
区切り文字が必要な場合は TEXTJOIN関数との使い分けがおすすめです。
9. 対応バージョン
CONCAT関数は、Excel 2019以降および Microsoft 365 で使用可能です。
Excel 2016以前では使用できません(代替:CONCATENATE関数 または & 演算子)。