COMBIN関数 – 組み合わせ(コンビネーション)の総数を求める関数
1. 使い方と活用例
COMBIN関数は、指定した要素数の中から、順序を問わずに選ぶ組み合わせ(コンビネーション)の総数を計算する関数です。
これは数学でいう「n個のうちからk個を選ぶ組み合わせの数(nCk)」を求めるもので、順序が関係しない選び方に用います。
2. 基本の書式
=COMBIN(数値1, 数値2)
3. 引数の説明
- 数値1 – 全体の要素数(n)を指定します。正の整数である必要があります。
- 数値2 – 選ぶ要素の数(k)を指定します。0以上、数値1以下の整数である必要があります。
4. 使用シーン
- 宝くじや抽選で何通りの組み合わせがあるかを計算したいとき
- 商品やメニューの中から一定数選ぶパターン数を知りたいとき
- 統計学や確率論に基づいた計算を行いたいとき
5. 応用のポイント
COMBIN関数は「組み合わせ(順序なし)」の数を求めるものであり、「順列(順序あり)」を求めたい場合は PERMUT関数
を使用します。
また、重複なしが前提です。重複を許す組み合わせには COMBINA関数
を使います。
6. 具体例とその解説
=COMBIN(5, 2)
5つの要素から2つを選ぶ組み合わせの数(5C2)を求めます。
結果は 10 です(例:AB、AC、AD、AE、BC、BD、BE、CD、CE、DE)。
=COMBIN(10, 0)
何も選ばない組み合わせは常に 1通り(空集合)と見なされます。
7. 関連関数の紹介
- COMBINA関数 – 重複を許す組み合わせの数を求める関数
- PERMUT関数 – 順序を考慮した順列の数を求める関数
- FACT関数 – 階乗(n!)を求める関数
- BINOM.DIST関数 – 2項分布の確率を求める統計関数
8. まとめ
COMBIN関数は、順序を考慮しない「n個からk個選ぶ」組み合わせの数を正確に求めるための数学・統計系関数です。
確率論、組み合わせ計算、調査パターンの試算など、多様なシーンで活用できます。
9. 対応バージョン
COMBIN関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。