CHAR関数 – 文字列操作

CHAR関数 – 指定した数値に対応する文字を返す関数


1. 使い方と活用例

CHAR関数は、指定した数値に対応する文字コード(ANSIまたはUnicode)に基づいて、文字を返す関数です。
文字コードを使って制御文字や記号、特定の文字を挿入したい場合に便利です。

2. 基本の書式

=CHAR(数値)

3. 引数の説明

  • 数値 – 変換したい文字コードを1〜255の整数で指定します。

4. 使用シーン

  • 改行(CHAR(10))などの制御文字を挿入したいとき
  • 記号や特殊文字(例:©, ®, ™)などを数式で挿入したいとき
  • VBAやCSV出力などで文字コード指定が必要なとき

5. 応用のポイント

CHAR関数で返される文字は、Windowsの文字コードページ(ANSI)に基づいています。
たとえば CHAR(10) は改行(LF)、CHAR(13) は復帰(CR)、CHAR(34) はダブルクォーテーション(”)です。
Unicodeを使いたい場合は、UNICHAR関数が推奨されます(CHAR関数は255までが上限)。

6. 具体例とその解説

=CHAR(10)

改行コード(LF)を返します。セル内で複数行を表示したいときに、TEXTJOINCONCATと組み合わせて使用されます。

="名前:" & CHAR(10) & "田中 太郎"

セル内で「名前:」「田中 太郎」を改行して表示する式です。
この場合、対象のセルに「折り返して全体を表示する」設定をしておく必要があります。

7. 関連関数の紹介

  • CODE関数 – 指定した文字の文字コードを返す関数(CHAR関数の逆)
  • UNICHAR関数 – Unicode値に対応する文字を返す関数(65535まで対応)
  • UNICODE関数 – 文字のUnicode番号を返す関数

8. まとめ

CHAR関数は、数値から対応する文字を取得するための基本関数で、改行や記号などの制御に多用されます。
コード操作や文字列の整形などにも活用でき、CODE関数やUNICHAR関数と併用するとより柔軟な処理が可能です。

9. 対応バージョン

CHAR関数は、Excel 2003以降すべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。