BASE関数 – 数値を指定した基数の文字列表現に変換する関数
1. 使い方と活用例
BASE関数は、指定した10進数の数値を、2~36進数の文字列に変換する関数です。
たとえば、10進数を2進数(バイナリ)、8進数、16進数(HEX)、あるいは36進数などに変換したい場合に利用されます。
2. 基本の書式
=BASE(数値, 基数, [最小桁数])
3. 引数の説明
- 数値 – 変換したい10進数の正の整数(0~2^53 未満)を指定します。
- 基数 – 変換先の進数を2〜36の整数で指定します。
- 最小桁数(省略可)– 結果の文字列の桁数。必要に応じて先頭にゼロが追加されます。
4. 使用シーン
- 2進数・8進数・16進数などの変換処理を行いたいとき
- 進数変換を伴う計算問題やプログラミング教育用の資料作成
- カスタムIDやコード生成などでアルファベットと数字を組み合わせた進数を利用したいとき
5. 応用のポイント
BASE関数は結果を文字列として返すため、計算に使用したい場合は VALUE関数
などで再変換する必要があります。
最小桁数を指定すると、桁数が不足している場合にゼロ埋めされ、固定長の文字列が得られます。
基数は最大36までで、それを超える進数には対応していません。
6. 具体例とその解説
=BASE(15, 2)
10進数の15を2進数に変換します。結果は “1111”。
=BASE(255, 16, 4)
255を16進数に変換し、4桁で出力。結果は “00FF”。
=BASE(12345, 36)
12345を36進数(0~9とA~Zを使用)に変換します。結果は “9IX”。
7. 関連関数の紹介
- DEC2BIN関数 – 10進数を2進数に変換する関数
- DEC2HEX関数 – 10進数を16進数に変換する関数
- BIN2DEC関数 – 2進数を10進数に変換する関数
- HEX2DEC関数 – 16進数を10進数に変換する関数
- VALUE関数 – 文字列を数値に変換する関数
8. まとめ
BASE関数は、10進数を任意の進数(2~36)に変換する便利な関数です。
2進数や16進数をはじめ、さまざまな数値表現を文字列として取得したい場合に非常に役立ちます。
桁数の制御や文字列としての扱いにも注意して使用すると効果的です。
9. 対応バージョン
BASE関数は、Excel 2013以降のバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。
Excel 2010以前では使用できません。