AVERAGEIF関数 – 条件を満たすセルの平均を求める関数
1. 使い方と活用例
AVERAGEIF関数は、指定した範囲の中から特定の条件を満たすセルだけを対象として平均を計算する関数です。
条件に合うデータだけを絞って集計したいときに便利で、売上、得点、日付など様々な条件に対応できます。
2. 基本の書式
=AVERAGEIF(範囲, 条件, [平均範囲])
3. 引数の説明
- 範囲 – 条件を評価する対象のセル範囲。
- 条件 – 評価条件(例:”>=70″、”男性”、A1 など)。
- 平均範囲(省略可)– 平均を計算したい範囲。省略すると
範囲
が使用されます。
4. 使用シーン
- 「70点以上の得点者の平均点」など、条件付きで平均を出したいとき
- 部門や商品ごとに絞り込んで平均を計算したいとき
- 「売上が0以上のデータ」など、ノイズを除外して分析したいとき
5. 応用のポイント
条件は文字列として指定する場合、必ず引用符 " "
で囲みます。
セル参照と演算子を組み合わせたい場合は、">"&A1
のように 文字列連結を使います。
平均範囲を省略すると、条件を評価するセル範囲の数値がそのまま平均されます。
6. 具体例とその解説
=AVERAGEIF(A1:A5, ">=70")
A1〜A5の中で70以上の値のみを対象として平均を求めます。
=AVERAGEIF(A1:A5, "<>", B1:B5)
A1〜A5の中で空白でないセルに対応するB列の値の平均を求めます。
=AVERAGEIF(C1:C10, "男性", D1:D10)
C列に「男性」とある行に対応するD列の数値の平均を求めます(例:性別ごとの得点平均など)。
7. 関連関数の紹介
- AVERAGE関数 – 全体の平均を求める基本関数
- AVERAGEIFS関数 – 複数条件で平均を求める関数
- SUMIF関数 – 条件に一致する値の合計を求める関数
- COUNTIF関数 – 条件に一致するセルの個数を数える関数
8. まとめ
AVERAGEIF関数は、条件に一致したデータのみを対象に平均を計算する関数で、データの絞り込みと集計を同時に行いたい場面で非常に便利です。
文字列条件や数値条件にも柔軟に対応でき、分析作業の効率が向上します。
9. 対応バージョン
AVERAGEIF関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。
Excel 2003では使用できません。