AVERAGEA関数 – 数値・論理値・文字列を含めて平均を求める関数
1. 使い方と活用例
AVERAGEA関数は、指定した範囲の数値に加えて、論理値(TRUE/FALSE)や文字列も評価対象として、算術平均を求める関数です。
通常の AVERAGE関数
では無視されるデータも含めて平均を取りたいときに便利です。
2. 基本の書式
=AVERAGEA(値1, [値2], …)
3. 引数の説明
- 値1 – 平均を求めたい最初の値(数値、セル、文字列、論理値など)。
- 値2以降(省略可)– 追加の値やセル範囲。
4. 使用シーン
- TRUE/FALSE の回答を数値的に評価したいとき(例:TRUE=1、FALSE=0)
- 文字列を 0として扱って計算したいとき
- アンケートやYes/No形式の集計データを平均として処理したいとき
5. 応用のポイント
AVERAGEA関数では、データの評価が次のように行われます。
- 数値 → そのまま使用
- TRUE → 1 として評価
- FALSE → 0 として評価
- 文字列(数値に変換できないもの) → 0 として評価
- 空白セル → 無視される
AVERAGE関数ではTRUE/FALSEや文字列は含まれませんが、AVERAGEAでは含まれるため、計算結果が異なることに注意が必要です。
6. 具体例とその解説
=AVERAGEA(TRUE, 10, "文字列", FALSE)
評価値は「1(TRUE)、10、0(文字列)、0(FALSE)」となり、(1+10+0+0)/4 = 2.75 を返します。
=AVERAGEA(A1:A5)
A1〜A5の範囲に「10」「TRUE」「文字列」「FALSE」「空白」がある場合、評価値は「10、1、0、0」で、平均は 2.75 になります(空白は無視)。
7. 関連関数の紹介
- AVERAGE関数 – 数値のみを対象に平均を求める基本関数
- COUNTA関数 – 空白でないセルの個数をカウントする関数
- IF関数 – 条件に応じてTRUE/FALSEを返す処理に応用可能
- SUM関数 – 合計値を求める関数
8. まとめ
AVERAGEA関数は、数値以外の要素も数値的に評価して平均を算出することができるため、TRUE/FALSEや文字列データを含むアンケート集計などで特に便利です。
AVERAGE関数との違いを理解して、状況に応じて使い分けることが重要です。
9. 対応バージョン
AVERAGEA関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。
Microsoft 365、Excel for Mac、Web版Excelでも対応しています。