ASIN関数 – 数学/三角

ASIN関数 – 指定した数値のアークサイン(逆正弦)をラジアンで返す関数


1. 使い方と活用例

ASIN関数は、指定された値に対するアークサイン(逆正弦)の値をラジアン単位で返す関数です。
三角関数の逆演算として、sin(θ) = x を満たす角度θを求める際に使用されます。
幾何学や工学、物理学などで角度の計算に役立ちます。

2. 基本の書式

=ASIN(number)

3. 引数の説明

  • number – 逆正弦を求めたい値(-1以上1以下の範囲の数値)を指定します。

4. 使用シーン

  • 三角関数の逆演算(角度を求める)を行いたいとき
  • サイン値から角度を導きたいとき(例:物体の傾き、波の位相など)
  • ベクトルの角度や三角形の内角を算出したいとき

5. 応用のポイント

ASIN関数はラジアンで角度を返すため、度数法で表示したい場合はDEGREES関数を使って変換する必要があります(例:=DEGREES(ASIN(x)))。
範囲外の数値(-1より小さいまたは1より大きい)を指定すると、#NUM! エラーが返されます。

6. 具体例とその解説

=ASIN(0.5)

この式は、sin(θ) = 0.5 を満たすθをラジアンで返します。
結果は約 0.5236(ラジアン)で、30度に相当します。

=DEGREES(ASIN(0.5))

この式は、0.5 のアークサインを度に変換して返します。
結果は 30° になります。

7. 関連関数の紹介

  • SIN関数 – 指定した角度(ラジアン)のサイン(正弦)を返す関数
  • ACOS関数 – アークコサイン(逆余弦)を求める関数
  • ATAN関数 – アークタンジェント(逆正接)を求める関数
  • DEGREES関数 – ラジアンを度に変換する関数
  • RADIANS関数 – 度をラジアンに変換する関数

8. まとめ

ASIN関数は、正弦値から角度を求める逆三角関数で、幾何学的な角度計算やベクトル解析、周期現象の解析などにおいて重要な役割を果たします。
ラジアンと度の単位に注意しながら使用することで、精度の高い角度処理が可能になります。

9. 対応バージョン

Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。