AREAS関数 – 範囲参照内のエリア(領域)の数を返す関数
1. 使い方と活用例
AREAS関数は、指定されたセル参照がいくつの「エリア(範囲)」で構成されているかを返します。
複数の非連続範囲を1つの参照として指定している場合に、それらの数を確認する際に使用します。
2. 基本の書式
=AREAS(参照)
3. 引数の説明
- 参照 – セルまたはセル範囲の参照を指定します。複数範囲を指定するには名前定義や数式内の構造を利用します。
4. 使用シーン
- 名前付き範囲に含まれる複数のエリアの数を確認したい場合
- 非連続範囲がいくつ指定されているかを把握したい場合
- 範囲の分割数に応じて動的に処理を変えたい場合(関数やVBAとの連携)
5. 応用のポイント
AREAS関数は、複数の非連続範囲(たとえば =(A1:A3, C1:C3, E1:E3)
)のような構文を使った場合に、その「,」で区切られたエリアの数を数えます。
通常の1つの連続範囲(例:A1:A10)であれば常に1を返します。
名前定義で複数範囲を設定した場合に特に有効です。
6. 具体例とその解説
=AREAS((A1:A3, C1:C3, E1:E3))
この式では、3つの範囲が指定されており、結果として 3 が返されます。
それぞれが独立した「エリア」として認識されます。
=AREAS(A1:A10)
この式では、単一の連続範囲が指定されているため、結果は 1 になります。
7. 関連関数の紹介
- COLUMNS関数 – 範囲内の列数を返す関数
- ROWS関数 – 範囲内の行数を返す関数
- INDEX関数 – 特定の範囲内から値を取得する関数(AREASと組み合わせることも可能)
- OFFSET関数 – 参照を動的にずらす関数
8. まとめ
AREAS関数は、複数範囲からなる参照の構造を把握するのに役立つシンプルな関数です。
とくに非連続セル範囲を名前定義や数式で扱う場合、その構成を確認するために活用できます。
INDEX関数との併用により、特定のエリアからの値の抽出など高度な操作も可能です。
9. 対応バージョン
AREAS関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで使用可能です。