ACOT関数 – 指定した数値のアークコタンジェント(逆余接)をラジアンで返す関数
1. 使い方と活用例
ACOT関数は、指定した数値に対するアークコタンジェント(逆余接)の値をラジアン単位で返す関数です。
余接(cotangent)関数の逆演算として、cot(θ) = x を満たす角度θを求める際に使用されます。
工学計算や幾何学、三角比を扱う場面で役立ちます。
2. 基本の書式
=ACOT(number)
3. 引数の説明
- number – 逆余接を求めたい数値を指定します(cotangent の値に相当)。
4. 使用シーン
- cot(θ) = x の形で角度θを逆算したいとき
- 三角形やベクトルに関する計算で、余接から角度を求めたいとき
- 三角比の逆演算をExcelで簡単に行いたいとき
5. 応用のポイント
ACOT関数はラジアンを返すため、角度を度数法で扱いたい場合はDEGREES関数を組み合わせて使用します。
たとえば =DEGREES(ACOT(x))
のように記述すれば、度単位で角度を取得できます。
ACOT(0) の結果は π/2(約1.5708)となります。
6. 具体例とその解説
=ACOT(1)
この式は、cot(θ) = 1 のときのθをラジアンで求めます。
結果は約 0.7854 で、これは 45度(π/4ラジアン)に相当します。
=DEGREES(ACOT(0.5))
この式では、cot(θ) = 0.5 のときのθを度で求めます。
結果は約 63.43度となります。
7. 関連関数の紹介
- COT関数 – 指定された角度(ラジアン)の余接(cot)を求める関数
- ATAN関数 – アークタンジェント(逆正接)を求める関数
- DEGREES関数 – ラジアンを度に変換する関数
- RADIANS関数 – 度をラジアンに変換する関数
8. まとめ
ACOT関数は、余接の逆関数として三角比から角度を求める際に有効な関数です。
他の三角関数や変換関数と組み合わせることで、より柔軟で正確な角度計算が可能になります。
工学、数学、物理の分野で角度の逆演算が必要な場面で活躍します。
9. 対応バージョン
Excel 2013以降で使用可能です。
それ以前のバージョンでは使用できません。