YEARFRAC関数 – 2つの日付の間の年数の小数値を計算する関数
1. 使い方と活用例
YEARFRAC関数は、2つの日付の間の期間を「年」の単位で小数値として計算する関数です。
たとえば、1月1日から12月31日までの期間は「1.0」として、1月1日から6月30日までの期間は「0.5」として返します。
利息計算、ローン期間の割合、財務分析における期間の比率計算など、正確な年数の割合が必要な場面で使用されます。
2. 基本の書式
=YEARFRAC(start_date, end_date, [basis])
3. 引数の説明
- start_date – 期間の開始日を指定します。
- end_date – 期間の終了日を指定します。
- [basis] – (省略可能)年の基準を指定する数値です。省略時は「0」(米国式 30/360)になります。
4. 使用シーン
利子や利回りの計算において、年利換算のために正確な期間の割合を求めたいときに活用されます。
また、社員の在籍期間を年単位で示したいときや、契約の満了までの残期間を年数として把握したいときにも便利です。
5. 応用のポイント
basis引数を調整することで、さまざまな計算基準(日数基準)に対応可能です。
例えば、実際の日数ベースでの精密な計算(basis=1)や、欧州式の360日基準(basis=4)などを使い分けることで、国際的な計算にも対応できます。
6. 具体例とその解説
次の式では、2024年1月1日から2024年12月31日までの期間が何年かを実日数ベースで計算します。
=YEARFRAC("2024/1/1", "2024/12/31", 1)
この場合、返される値は「1.0」になります。
一方で、2024年1月1日から2024年6月30日までの場合は「0.5」に近い値となります。
7. 関連関数の紹介
- DAYS関数 – 2つの日付の間の日数を計算する関数
- DATEDIF関数 – 2つの日付の差を年・月・日などで取得できる関数
- EDATE関数 – 指定した月数だけ前後した日付を求める関数
- EOMONTH関数 – 月末を基準とした日付の計算に使う関数
8. まとめ
YEARFRAC関数は、年数の小数表現を簡単に求めることができる便利な関数です。
特に、利息や報酬の年換算、期間比率の算出が必要な財務・経理業務において高い汎用性を持ちます。
basis引数による柔軟なカスタマイズが可能な点も大きな魅力です。
9. 対応バージョン
YEARFRAC関数は、Excel 2003以降のすべてのバージョンで利用可能です。
Microsoft 365やExcel for the Web(Excel Online)でも問題なく使用できます。