WRAPCOLS関数 – 検索/行列

WRAPCOLS関数 – 指定された列数ごとにデータを折り返す関数


1. 使い方と活用例

WRAPCOLS関数は、1列に並んだデータを指定した列数ごとに折り返して、複数列の配列に変換する関数です。
例えば、縦に並んだ12個のデータを3列で折り返すと、4行3列の配列に再構成されます。
データを整形して見やすく表示したい場合や、出力レイアウトをカスタマイズしたい場合に便利です。

2. 基本の書式

=WRAPCOLS(配列, 列数, [空白値])

3. 引数の説明

  • 配列:折り返しの対象となる1列のデータ配列。
  • 列数:配列を何列ごとに折り返すかを指定する数値。
  • [空白値](省略可能):データが足りない場合に挿入する値。省略すると空白になります。

4. 使用シーン

一覧表やプレゼン資料用のデータ整形に活用できます。
特に、1列に並んだ長いデータをコンパクトに分割表示したいときに重宝します。
また、印刷やPDF化などの視覚的整理が必要な場面でも効果的です。

5. 応用のポイント

空白値の指定により、データ数が列数で割り切れない場合でも整った形で表示できます。
FILTER関数やSORT関数などと組み合わせて、表示順を調整したり条件付きで整形することも可能です。

6. 具体例とその解説

=WRAPCOLS(A1:A12, 3)

この式では、A1からA12までの12個のデータを3列ずつ折り返して、4行3列の配列として表示します。
A1:A3が1行目、A4:A6が2行目…と並びます。

=WRAPCOLS(A1:A10, 4, "N/A")

この場合、データ数10個を4列で折り返すと、3行目は2列分しか埋まりません。
空白の代わりに”N/A”が挿入され、全体が3行4列になります。

7. 関連関数の紹介

8. まとめ

WRAPCOLS関数は、データを指定列数ごとに整形するのに非常に便利な関数です。
視覚的に分かりやすいレイアウトを作成したいときや、データの印刷・表示形式を整える場合に活用できます。
特に配列計算と組み合わせることで、柔軟な出力が可能になります。

9. 対応バージョン

WRAPCOLS関数は、Microsoft 365およびExcel 2021以降のバージョンで使用可能です。
それ以前のバージョンでは利用できません。