TRIMMEAN関数 – 統計

TRIMMEAN関数 – 外れ値を除外したトリム平均を求める関数


1. 使い方と活用例

TRIMMEAN関数は、データセットから極端に小さい値や大きい値(外れ値)を指定割合で除外し、残りのデータの平均を計算する関数です。
外れ値の影響を抑えた、より「代表的」な平均値を求めたい場合に有効です。

2. 基本の書式

=TRIMMEAN(配列, 除外割合)

3. 引数の説明

  • 配列 – 平均を求めたい元のデータセットを指定します(セル範囲や数値の配列など)。
  • 除外割合 – 全体のデータから除外する割合を 0 ~ 1 の小数で指定します(例:0.2で全体の20%を除外)。

4. 使用シーン

  • 一部に極端な外れ値を含むデータの平均を取りたいとき
  • 品質検査やアンケート結果などで正確な「中央的傾向」を見たいとき
  • ノイズの多い実測データを滑らかに処理したいとき

5. 応用のポイント

TRIMMEAN関数は、配列を昇順に並べたうえで、上下から均等に指定割合分のデータを除外して平均を計算します。
たとえば10個のデータに対して 0.2 を指定した場合、上下から1個ずつ(合計2個)除外され、残り8個の平均が返されます。
除外される数は常に切り捨てで決定されます(小数点以下は無視)。

6. 具体例とその解説

=TRIMMEAN(A1:A10, 0.2)

A1〜A10のデータのうち、上下10個中の20%(=2個)を除外し、残り8個の平均値を返します。

=TRIMMEAN({5, 7, 8, 9, 10, 200}, 0.333)

この場合、全体で6個のデータがあり、33.3%(2個)を除外。最小値「5」と最大値「200」を除外して、
7、8、9、10 の平均 8.5 が返されます。

7. 関連関数の紹介

8. まとめ

TRIMMEAN関数は、外れ値の影響を除いた「より実態に近い」平均を求めたいときに最適です。
異常値が含まれるアンケートや測定データなど、正確な傾向把握が求められる場面で大きな力を発揮します。

9. 対応バージョン

TRIMMEAN関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。