TIMEVALUE関数 – 文字列として表された時刻を時刻のシリアル値に変換する関数
1. 使い方と活用例
TIMEVALUE関数は、「12:30:00」などの時刻を表す文字列を、Excel内部で扱える時刻のシリアル値に変換する関数です。
このシリアル値は、1日=1として扱われるExcelの時間計算の基準に従っており、後続の計算処理に使いやすくなります。
2. 基本の書式
=TIMEVALUE(時刻文字列)
3. 引数の説明
- 時刻文字列 – 「hh:mm」または「hh:mm:ss」形式の文字列を指定します。セル参照やダブルクォーテーションで囲んだ直接入力も可能です。
4. 使用シーン
- 「13:45」などの文字列形式の時刻を計算可能な時刻値に変換したいとき
- テキスト形式で取り込まれたCSVデータを時刻として扱いたいとき
- 時刻差の計算や、時間単位での分析処理を行いたいとき
5. 応用のポイント
TIMEVALUE関数は、時刻のみを扱い、日付は含まれません(結果の整数部分は常に0)。
例えば、正午(12:00)は 0.5、午前6時(6:00)は 0.25 というように、24時間を1とした小数で返されます。
日付を含む文字列(例:”2025/04/01 12:00″)には対応しないため、その場合は VALUE関数
を使う必要があります。
6. 具体例とその解説
=TIMEVALUE("14:30")
午後2時30分を表す文字列から、0.604167(=14時間30分÷24時間)のシリアル値が返されます。
=TIMEVALUE(A1)
A1セルに “08:15:00” というテキストが入っている場合、結果は 0.34375 になります。
7. 関連関数の紹介
- TIME関数 – 指定した時・分・秒から時刻を生成する関数
- TEXT関数 – シリアル値を時刻形式の文字列として表示する関数
- VALUE関数 – 日付や時刻を含む文字列を数値(シリアル値)に変換する関数
- NOW関数 – 現在の日付と時刻を取得する関数
8. まとめ
TIMEVALUE関数は、文字列として扱われている時刻データを、Excelが計算可能な形式に変換する便利な関数です。
データの整形や、時刻差・合計時間などの算出処理において、必須の前処理ツールとして活用できます。
9. 対応バージョン
TIMEVALUE関数は、Excelのすべてのバージョン(Excel 2007以降)で使用可能です。