TEXTJOIN関数 – セル範囲や配列内の文字列を区切り文字で結合する関数
1. 使い方と活用例
TEXTJOIN関数は、指定した区切り文字を使って、複数の文字列をひとつにまとめる関数です。
空白セルを無視するかどうかも指定できるため、リストの作成や動的な文字列生成に非常に便利です。
2. 基本の書式
=TEXTJOIN(区切り文字, 空白セルを無視, 文字列1, [文字列2], ...)
3. 引数の説明
- 区切り文字 – 各文字列の間に挿入する文字。例:”, ” や “/” など。
- 空白セルを無視 – 空白セルを無視するかどうかを TRUE または FALSE で指定します。
- 文字列1, 文字列2, … – 結合したい文字列やセル範囲を指定します。複数指定可能です。
4. 使用シーン
- 複数の名前や項目をひとつのセルにまとめて表示したいとき
- カンマ区切りや改行付きのリストを自動生成したいとき
- データベース用の検索キーや識別コードを作成したいとき
5. 応用のポイント
TEXTJOIN関数は範囲指定にも対応しており、行や列をまたいだ複数の値を一括で結合可能です。
区切り文字に CHAR(10)(改行)を使えば、セル内に改行付きのリストを作ることもできます。
空白セルを無視するかどうかを柔軟に制御できるため、条件付きのリスト作成にも適しています。
6. 具体例とその解説
=TEXTJOIN(", ", TRUE, A1:A3)
A1〜A3のセルに「東京」「大阪」「(空白)」がある場合、空白を無視して「東京, 大阪」という結果になります。
=TEXTJOIN("/", FALSE, "A", "", "C")
空白を無視しない場合、空の要素も含まれて「A//C」という結果になります。
=TEXTJOIN(CHAR(10), TRUE, B1:B5)
この式は、B1〜B5の値を改行付きで結合します。
Alt+Enter を使えばセル内で改行されたリストとして表示可能です(セルの「折り返して全体を表示する」を有効にする必要あり)。
7. 関連関数の紹介
- CONCAT関数 – 複数の文字列やセルを結合する関数(TEXTJOINよりシンプル)
- TEXT関数 – 数値や日付を文字列に変換する関数
- JOIN関数(Google Sheets) – Googleスプレッドシートでの類似機能
- FILTER関数 – 条件に一致する要素だけを抽出(TEXTJOINと組み合わせると便利)
8. まとめ
TEXTJOIN関数は、指定した区切りで複数の文字列やセル範囲を柔軟に結合できる非常に便利な関数です。
空白を無視したり改行付きで出力したりすることで、整理された文字列リストを簡単に作成できます。
9. 対応バージョン
TEXTJOIN関数は、Excel 2016以降およびMicrosoft 365のバージョンで使用可能です。
Excel 2013以前では利用できません。