TEXTAFTER関数 – 指定した文字列の後ろのテキストを抽出する関数
1. 使い方と活用例
TEXTAFTER関数は、指定した区切り文字や文字列の「直後にあるテキスト」を抽出する関数です。
ファイル名やメールアドレス、URLなどの一部を切り出したいときに便利です。
区切り文字が複数含まれている場合には、何番目の出現かを指定することもできます。
2. 基本の書式
=TEXTAFTER(text, delimiter, [instance_num], [match_mode], [match_end], [if_not_found])3. 引数の説明
- text – 処理対象の文字列を指定します。
- delimiter – 区切りとなる文字列を指定します。
- [instance_num] – （省略可能）何番目に現れる区切り文字の後を取得するかを指定します。省略時は1（最初の区切り）です。
- [match_mode] – （省略可能）区切り文字の大文字小文字を区別するかを指定します。0=区別する（既定）、1=区別しない。
- [match_end] – （省略可能）末尾の一致を区切り文字として使用するか。0=使用しない（既定）、1=使用する。
- [if_not_found] – （省略可能）区切り文字が見つからなかった場合に返す値を指定します。
4. 使用シーン
- メールアドレスからドメイン（@以降）を取り出す
- 「ファイル名_日付_種類」のような文字列から特定の要素を抽出する
- URLからドメインやパラメータを切り出す
5. 応用のポイント
instance_numを使うことで、2番目、3番目の区切りの後の文字列を抽出できます。
if_not_foundを設定しておくと、区切り文字が見つからない場合でもエラーではなく任意の値を返せるため、データ処理の安全性が高まります。
また、TEXTBEFORE関数と組み合わせることで、区切り文字の「前後の抽出」を自在に行えます。
6. 具体例とその解説
=TEXTAFTER("user@example.com", "@")
この式では、「@」の直後の文字列（つまり「example.com」）が返されます。
メールアドレスからドメイン部分を取得する代表的な使い方です。
=TEXTAFTER("report_2025_Q1_final.xlsx", "_", 3)
この例では、「_」が3回目に登場した直後の文字列「final.xlsx」が返されます。
instance_numを指定することで、どの区切りの後ろかを柔軟に制御できます。
7. 関連関数の紹介
- TEXTBEFORE関数 – 指定した区切り文字の前のテキストを抽出する関数
- MID関数 – 指定した位置から文字列を切り出す汎用関数
- TEXTSPLIT関数 – 区切り文字で分割して複数の値に分ける関数
- RIGHT関数 – 文字列の右端から指定文字数を取り出す関数
8. まとめ
TEXTAFTER関数は、文字列から特定の部分を抽出するための強力な関数です。
柔軟な区切り設定と安全なエラー処理によって、テキスト操作を効率化できます。
TEXTBEFOREやTEXTSPLITと組み合わせれば、より高度な文字列処理が可能になります。
9. 対応バージョン
TEXTAFTER関数はExcel 365およびExcel 2021以降で利用可能です。
それ以前のバージョンでは使用できないため、MIDやFIND関数などで代替する必要があります。