T関数 – 引数が文字列であればその文字列を返す関数
1. 使い方と活用例
T関数は、指定した引数が文字列の場合はその文字列を返し、文字列でない場合は空文字(””)を返す関数です。
数値や日付などが混在するセル範囲から、文字列だけを抽出したいときに使われます。
2. 基本の書式
=T(値)
3. 引数の説明
- 値 – チェック対象の値またはセル参照を指定します。
4. 使用シーン
- セルに入力されているデータの型が文字列かどうかを確認したいとき
- IF関数などと組み合わせて、文字列だけを処理したい場合
- 混在データの中から文字列のみを抽出・表示したいとき
5. 応用のポイント
T関数は、数式内で条件付きの文字列抽出をしたいときに便利ですが、実務では使用頻度は比較的低めです。
代替として、ISTEXT
関数で論理判定を行い、IF
関数で処理を分岐させる使い方もあります。
6. 具体例とその解説
=T("Excel")
結果は “Excel” です。文字列であるため、そのまま返されます。
=T(123)
結果は空文字 “” です。数値は文字列ではないため、空白が返されます。
=T(A1)
セルA1の内容が文字列であればその文字列が返されます。
そうでない場合(数値や日付など)は、空白になります。
7. 関連関数の紹介
- ISTEXT関数 – 値が文字列かどうかを判定する関数
- IF関数 – 条件に応じた処理を実行する関数
- VALUE関数 – 文字列を数値に変換する関数
- TYPE関数 – 値のデータ型(数値、文字列など)を識別する関数
8. まとめ
T関数は、文字列だけを抽出したいときに使えるシンプルな関数です。
IFやISTEXTと併用することで、データ型に応じた柔軟な処理が可能になります。
9. 対応バージョン
T関数は、Excelのすべてのバージョン(Excel 2007以降)で使用可能です。