SUMX2MY2関数 – 数学/三角

SUMX2MY2関数 – 2つの配列の2乗差の合計を求める関数


1. 使い方と活用例

SUMX2MY2関数は、2つの配列の対応する要素同士について、それぞれの値を2乗し、その差の合計を求める関数です。
数学的なベクトル演算や、統計的・工学的な差分分析に用いられます。

2. 基本の書式

=SUMX2MY2(配列1, 配列2)

3. 引数の説明

  • 配列1 – 各要素を2乗して差分計算の基準となる1つ目の数値配列またはセル範囲。
  • 配列2 – 同じく2乗して差を求める2つ目の数値配列またはセル範囲。

4. 使用シーン

  • 2つのデータセットの差を2乗の形で比較したいとき
  • ベクトルの要素単位の差分を分析したいとき
  • 数値の大小ではなく、エネルギー的な差を評価したい場合

5. 応用のポイント

この関数は、配列1の各要素の2乗から、対応する配列2の各要素の2乗を引き、すべての結果を合計します。
計算式は以下の通りです:
Σ (xi² − yi²)
引数に指定する配列の長さが一致していないと、エラーが発生するため注意が必要です。

6. 具体例とその解説

=SUMX2MY2({2,4,6}, {1,3,5})

各要素を2乗し、その差を求めて合計します。
(2² − 1²) + (4² − 3²) + (6² − 5²)
= (4 − 1) + (16 − 9) + (36 − 25) = 3 + 7 + 11 = 21

=SUMX2MY2(A1:A3, B1:B3)

セル範囲を指定することで、スプレッドシート上のデータに応じた計算が可能です。
A列とB列に対応するデータがあれば、それぞれ2乗して差を取り、合計します。

7. 関連関数の紹介

  • SUMX2PY2関数 – 2つの配列の2乗の和を合計する関数(x² + y²)
  • SUMXMY2関数 – 2つの配列の差を2乗し、それらを合計する関数((x−y)²)
  • SUMPRODUCT関数 – 要素ごとの積の合計を求める配列演算関数
  • POWER関数 – 任意の指数で数値を累乗する関数

8. まとめ

SUMX2MY2関数は、2つの配列の2乗差を合計して評価できる、分析や統計処理向けの関数です。
数値同士の関係を2乗ベースで比較したいときに有用で、他のSUMX系列の関数とあわせて活用することで、柔軟な数値処理が可能となります。

9. 対応バージョン

SUMX2MY2関数は、Excel 2007以降のすべてのバージョンで使用可能です。